特急に飛び乗って産廃視察

6月議会開会日終了後、会派メンバーと共に勝浦市鵜原地区へと向かった。
南房総国定公園に隣接した谷地に、産業廃棄物を埋め立てる管理型処分場の建設計画が進められている。
  
産廃処理水は川に放出され、750メートル先の鵜原海岸に流される。そこはあわびや伊勢エビ、サザエなどの漁場であり、日本の渚100選にも位置付けられている。勝浦の豊かな自然を破壊し、漁業や観光など日々のなりわいや生活に大打撃を与える産廃処分場建設は到底認められないと勝浦のまちが一丸となり、反対運動を続けてきた。2008年9月から市長も議会も地元住民も反対の意思表明をし、県知事や国会議員等へも働きかけてきた。現時点で建設許可を得るための本申請はされていないが、事前協議が水面下で進められている。
  
先日の県担当課の説明では、「8割がた整った」とのことだが、その詳しい内容は明らかにされていない。地元に十分に説明し、理解を得ることが県からの事業者への「指示事項」となっているが、事前協議に法的な拘束力がないため、建設業者がこれを無視し、本申請を強行することも考えられなくもない。
そうなると、県は申請を受け取り、審査せざるを得ないのだ。
   

まさに反対運動の山場を迎えているのだが、頼りの勝浦市長が先日、急逝してしまった。
15日に現地視察のお願いをしていたのだが、ちょうどその日が告別式と重なってしまった。こんな大変な日に本当に申し訳なかったのだが、当日は反対運動の皆さんに現地視察や意見交換会をセッティングしていただいた。
建設予定地の上には簡保の宿や東急リゾートタウンもあり、昔からの住民だけではなく、新しく移り住んできた住民の方々としっかりスクラムを組み、運動が進められている。まずは、船に乗せていただき、海側から建設予定地を確認する。海上は凪ぎ、豊かな自然が360度広がっている。
  
東急リゾート 
船からの1枚。遠くにそびえたつ建物が東急リゾート。手前の白い建物が小学校。

   
船を降り、今度は山側に移動。簡保の宿の屋上から、建設現地を見渡す。
鉄塔の下の谷地に産廃を埋め立てる計画だが、沿道からは森がついたてとなって中が見えないので、 景観上も問題がないというのが、業者の言い分らしい。が、あまりにも自分勝手!!
上からの景観は台無しなのだが、それは問題がないとでも?!

建設予定地 
緑が広がる建設予定地

簡保の宿を後にし、集会所で意見交換。
事前協議の有効期間は2年以内であり、この期間内に協議を終わらせる必要がある。 今回の期限は9月9日ということで、目前に迫っている。 地元の方々から熱い思い、固い決心が語られ、何としても中止に追い込む、そのための作戦を練っていくとのことだった。 私たち会派も微力ながら、応援していきたい。

意見交換会 
意見交換会

    
車で案内してくださった方が、「かつうらユートピア」というブログを開設している。
当日は大変お世話になりました。
皆さまもどうぞのぞいて見てください。