働くとは

9月18日(火)

先々週から代表質問や議案のヒアリング、その他もろもろの会議で
県庁付近で過ごすことが多かった。

今9月議会の補正予算は、約168億円で内容も多岐にわたる。
条例改正など議案も数十本あり、詳しい説明を聞かなければ
分からないものも多く、会派で追加資料を求めたり、担当課に
レクチャーをお願いし、議会開会前にひと通り終了。
後はそれぞれで議案を調べることになる。

この3連休の16日には神保町の教育会館まで足を運んだ。
この日は「なくそう!官製ワーキングプア第4回集会」が開かれ、
全国各地からまたさまざまな分野から現場発の報告を聞くことができた。
昨年「官製ワーキングプア研究会」が発足し、私も会員となっている。

改定労働契約法の影響、雇用年限に関する23区の調査、雇い止め訴訟、
非正規国家公務員、民営化・アウトソーシング、非正規郵政労働者の
問題などなど、中身の濃い熱い報告が続く。
理解のキャパを超えたので、後で資料を読み返さなければと思いつつ、
参加者の思いは共有して帰ってきた。
印象に残ったことをいくつかご紹介する。

一番驚いたのは、財務省本庁舎の警備をされているNさんの報告。
霞が関の省庁の警備業務は民間委託となっているが、セコムや
アルソックのように有名どころの優良会社は仕事を取ることができない。
なぜならば、警備料金の設定が時給700円という激安人件費でなければ
落札することができないからだという。
競争激化、ダンピングが横行しているため、「不良会社」しか
とれないそうだ。
ちなみにNさんの時給は837円、日給は5500円から6000円ほどという。
それほどに安値で仕事を取るメリットは何か?というと、
「うちは国の中央省庁の警備を請け負っています。」というふうに
いわばブランド力、信用力をアピールできるからとのこと。
現場で働いている人たちにとっては、人件費削減のため、
少ない人員配置による厳しいローテーションを強いられることになる。
厳しい労働条件で過労死に追い込まれ、その後、労災認定が下りた
ケースもある。
落札率は40%台で、そのしわ寄せが労働者に行くのも無理はない。

好企画だったのは、サラリーマン川柳(いわゆるサラせん)ならぬ
ワーキングプア川柳。
エントリーしたのは、全国各地の非正規公務員らによる55作品と
当日会場で募集した作品。
選者と講評は、乱鬼龍さん。

上位3作品は、こちら↓(☆は会場から)

天(最優秀賞)
★一日を 精一杯に 生きて朝

地(金賞)
★餌のない 働きアリに なる不安

人(銀賞)
★働けど 五年有期の 悲しさよ

入選作品
★働いて 働いてまだ 働くの
★カウンター 向こうもこちらも 非常勤
★啄木の 詩を口ずさみ 終電車
☆ボーナス日 職場で誰も 口にせず
☆議員さん あなたも4年の 有期です

最後の一句は、身につまされる…。
今議会の会派代表質問に関連し、千葉県の非常勤職員の現状についての
資料をいくつか出してもらった。
まだまだ調査不足だが、官民を問わず「同一価値労働同一賃金」の実現に
向けて、一歩でも具体的に進めていきたい。

最後は、会場からアピール写真
官製ワーキングプア

デジカメが不調で、携帯カメラのピンボケ画像…。