認知症ウィークエンド(その1)

9月15日(月)

今日は、敬老の日。
この連休は高齢者にまつわる行事が目白押し。
というわけで、昨日と一昨日は認知症をテーマとするイベントに参加した。

13日(土)は、「No! 寝たきりデー2014」が永田町にある全国町村会館で
開かれた。
今回で25回を迎えるNo!寝たきりデー。
今回のテーマは、ずばり「私は認知症をどう生きたいか」。

認知症シンポジウム

午後の部は、誰もがふつうに暮らすまちの事例発表。
トップバッターは、藤沢市でデイケアや小規模多機能等の施設運営を
している(株)あおいけあ代表取締役の加藤忠相さん。
藤沢の加藤忠相さん
加藤さんはとにかく若い!そしてエネルギッシュで独創的。
こんな若手が介護分野でどんどん活躍してくれたら、心強い。

認知症のお年寄りは一方的にケアされる存在ではなく、
基本的に何をして過ごしてもよい。
利用者と職員みんなで野菜を育てたり、料理をしたり、藍染をしたりと
日々の生活を楽しんでいる様子が写し出された。

敷地内は塀も壁もなく出入り自由。
地域の子どもたちもやってきて、お年寄りと田植えをしたり、お祭りを
企画したりとすっかり地域の居場所、たまり場になっている。
スクリーンの子どもたちも楽しそう!
お年寄りのこれまでの体験が生かされ、子どもも大人もともに学び、
「じいちゃんばあちゃんは地域の社会資源(加藤さん談)」になっている。

次のパネリストは、NPO東京ケアネットワーク理事の小山政男さんと
東京の荒川区で小規模多機能事業所「町屋かどころ」の所長をして
いらっしゃる小林たみさん。
町屋かどころ

15人程度のスタッフで22人の利用者さんの在宅生活を24時間365日
支えている実情、ご苦労を知ることができた。
多いときは、一日10回もご自宅にケアに入ることもあるそうだ。

最後のパネリストは、NPO白十字在宅ボランティアの会・暮らしの保健室
副室長の杉本みぎわさん。
杉本みぎわさん

新宿区の戸山ハイツで医療、介護、暮らしなどのよろづ相談、困りごとの
橋渡し役を行っている。
秋山室長と杉本さん以外はボランティアスタッフで運営されているとのことだが
昨年4月から10か月間の利用者は2千人を超え、相談件数は約650件。
在宅医療連携拠点事業のモデル事業に採択されてからは視察も多く
来訪者は10か月間だけで1千人近かったそうだ。

特にこの暮らしの保健室は前から関心があり、
集会が終わって杉本さんにごあいさつに伺ったところ、
「いつでも見学にいらしてください」と優しい笑顔で応えてくださった。

暮らしの保健室は、イギリスの「マギーズ・センター」をモデルにしており、
日本にも少しずつ広がっているそうだ。
盛りだくさんのシンポジウムの内容を持ち帰って、さらに調べてみたい。