放射能から子どもを守るには

7月8日に6月県議会が終わり、翌週から市内5駅で議会速報を配布のため、
早起きの毎日。
朝6時30分から1時間ほど駅頭をお借りしているが、台風のため予定どおり
進まず、明朝一日を残すだけとなった。
いま何よりも気がかりなのは、放射能汚染の問題、とりわけ食の安全性だ。

福島の肉牛の放射能汚染が明らかとなり、県内のスーパーでも流通してしまった。
流通前の農畜水産物の検査体制はどのようになっているのか、早速農林水産部に
聞き取りを行ったが、現状は極めて不十分。
汚染が発見された場合には出荷停止となるのだが、国の決まりでゲルマニウム
半導体検出器という分析装置で測定しなければならない。
しかし、県にはこの装置がないので、他の機関に委託して分析してもらっている。
現在、農産物は毎週約30検体、原乳は2週間ごとに2検体、水産物は
毎週約5検体をモニタリング検査に出している。
流通しているすべての品目が検査されているわけではないのだ。
そこで、県は6月議会にこの装置を導入するための補正予算4千万円を提案し、
県独自に検査することにしたが、それでも週25検体しか測定できない。
しかも、装置が設置されるのは、なんと来年1月ということ。
これでは、店頭に並べられている肉や魚、野菜の安全性が確保できるはずがない。

県内産早場米の検査方法や基準値について、国から近々方針が出されるとの
ことだが、結果が出るまで不安だ。
現在、国は「農地土壌放射能濃度分布図」を作成中で千葉県内では20地点
の土壌が今月4日から13日にかけて採取されている。
佐倉市内では1ヵ所とのことだが、来月8月末に公表されることになっている。

また、国は市町村に県の足りない部分をカバーするよう期待し、市町村が
250~300万円程度の簡易測定器を自治体で購入する場合、二分の一の
国庫補助をつけるという制度を新設したそうだ。
佐倉市では学校給食の問題は今のところ上がっていないが、食材の安全性を
チェックするなど、複数台購入して活用してほしい。

いま何よりも放射能に感受性の高い子どもたちを放射能から守る具体的な
取り組みを急がなければならない。
内部被ばくを防ぐためにも、新学期が始まるまでに安全な給食を子どもたちに
食べさせられるように万全の対策をとること、食の安全確保は夏休みの宿題だ。
また、子どもが過ごす園庭や校庭、公園等で放射線量の高いホットスポットが
ないかをきめ細かくチェックし、場合によっては除染作業も行なう必要がある。

昨日は、放射線量が高いホットスポットといわれる東葛地区柏に足を運んだ。
来月の柏市議選を控え、市民ネットからチャレンジする清水由美子さんとともに
南柏駅で街宣活動をした。
ちょうど柏祭りの日で街中は大変な賑わいで親子連れも多く、子どもたちの
笑顔もたくさん見かけた。
放射能汚染から子どもたちを守るためには、国からの指示を待っていては
何も進まない。
やっぱり住民に身近な市や県の自治体が連携し、具体策をとるように
市民サイドから働きかけを続けていくしかないだろう。