ACP(人生会議)/東邦大学佐倉病院

こんばんは。
今日は、朝から寒い一日でした。
地元・佐倉にある国立歴史民俗博物館・くらしの植物苑では「冬の華・サザンカ」が開催中です。
所用の帰りに、ふらっと足を運んできました。

午後は、東邦大学医療センター佐倉病院で開かれた公開講座「ACP(人生会議)~救急医療の視点から」を聴講しました。

同病院でただ一人の救急専門医という一林亮医師からは、救急医療現場で家族が意思決定を迫られるケースが増えていること、家族の想いと救急医の想い、意見のすれ違いが現場を苦しめていること、その結果、実際に救急医や看護師のメンタル不調・離職、若手の救急医が減少していること、等々の実情が語られ、この悪循環を断ち切るためにも、患者・家族が何を望むかを日頃から考え、共有しておくACPこそが最も現実的な対策だと語られました。
人工呼吸器が高齢者にとって延命の機会と判断される理由や人工呼吸器管理の実際についても、アニメーションを示して詳しくご説明いただきました。

救急救命士としてキャリアを積まれた成毛弘さんからは、「119番、その時に必要なこと」と題して事例を交えたお話があり、「すぐに決められない」状況が救急医療全体に影響を及ぼすことについて、問題提起。

看護部の武田救急病棟看護師長からは、年間4500件以上の救急搬送の受入があり、前年比で100件以上の増加があること、救急外来では、初期の数分がその後の経過を左右すること、情報量がカギとなることなど、年齢にかかわらずに事前の備えとして、もしもの時の医療や生き方について、元気なうちから大切な人と話し合うことの大切さを教えていただきました。

また、医療連携・患者支援センター入退院支援部門の伊藤ソーシャルワーカーからも、「その人らしい生活を支えるサービス」について、具体事例を示した説明があり、充実した講座でした。
講座の撮影や録音はNGでしたが、パワーポイントの資料を提供いただきました。

今議会での一般質問では、小児救急や高齢者救急について取り上げ、救急搬送のデータ資料からも、限られた医療資源の中でいかに救急搬送の適正化を図るか、県の対応を求めました。
患者側からのアプローチとして、ACP(人生会議)の普及も進めていきたいと思います。