都会と地方の光と影
お盆明け後、16日には千葉大の倉阪先生に再生可能エネルギーについて、 学習会をお願いした。
詳細は、山本友子さんがブログに詳しく報告しているので、ご覧いただきたい。
盛り沢山の内容だったが、脱化石燃料依存、脱原発を進めていくためにも 太陽光、水力、風力、地熱、バイオマス等々にシフトするための政策誘導が何よりも必要と実感した。
千葉県はとりわけ後れを取っているとのことなので、岩手県や山梨県の取り組みなど勉強したい。
郷里の仙台に帰省し、11日には津波で壊滅的な被害を受けた仙台湾や仙台空港をはじめお隣の名取市閖上地区などに
足を運び、自分の目に焼き付けてきた。
沿岸部を走ると、そこかしこに津波で流された自動車が山積みされ、
土台だけが残った家々の跡やがれきの山が視界に飛び込んできた。
発災からちょうど5か月経っていたが、荒涼たる風景を目の当たりにし、
被災地再建の道のりの険しさを実感。
亡くなった多くの方々のご冥福と一日も早い復興を祈らずにはいられない。
今日の夜、NHKスペシャル「新エネルギー覇権争奪」で柏市のスマートシティの試みが
取り上げられていたが、被災した地方と都市の光と影を見たような気がして、何だか釈然としなかった。
リアルタイムで被災地の映像が流れていたとしても、それがどの程度リアルに受け止められているのだろうか?
週末、久しぶりに再会した学生時代の友人らは「放射能被害についての関心、あるいは危機感はあまりない」と率直に語ってくれた。 ひとりは商社でLNG(液化天然ガス)の輸入や新規プラント設置の仕事をしているバリバリのキャリアウーマン。
たびたびインドネシアやナイジェリアなどに出張しているのだが、最近、同僚の妻と子どもが放射能被害から疎開をするために別居する話が持ち上がっているとのこと。
私が「原発が動かなくても当面は火力発電で賄えるので大丈夫ではないか」と尋ねたところ、LNGの輸入許可もそう簡単ではないと教えてくれた。
また別な友人は、大手百貨店の企画担当だが、震災時の避難誘導や計画停電時の店舗の営業時間の決定など、とても苦労したそうだ。何でも発災した時に美容院のシャンプー台で髪を洗っているお客様を避難誘導し、後から
えらくお叱りを受けたとのことで、常日頃知らないビジネスの世界でも大混乱だったのだなと思った。
彼女らも会社では、すでに副部長クラス。
会社の後輩の育て方や上司をはじめとする人間関係についてもいろいろと苦労しながら着実にステップアップしている友人が頼もしく思えた。同時に仕事をはじめとする日常生活の環境が物事の感じ方、 感性にも影響してくるのだなあと改めて感じた。
私も現実的なタイプだと思っているが、都会のビジネス界に生きる彼女たちは別な意味で超現実的だった。