絶対にあってはならないこと

12月12日(木)

先月末から12月議会が始まっているが、気持ちが沈むことばかり
続いている。

議会開会後は不注意で足を捻挫し、治るのに1週間近くかかった。
折しも国会では特定秘密保護法案をめぐり、大規模な抗議活動が連日
続いていたが、家と議会との往復で精一杯…。
気持ちだけが空回りの毎日だったが、強行採決により悪法成立。

今週は一般質問が終了し、今日から各常任委員会がスタートした。
総務常任委員会を傍聴後、会派室で明日開かれる健康福祉常任委員会に
向けて聞き取り等をしていたところ、最悪のニュースが飛び込んできた。

県の施設である袖ヶ浦福祉センター養育園で生活していた19歳の少年が
亡くなったとのこと。
先月末の25日(月)に呼吸困難で緊急搬送され、26日未明に
搬送先医療機関で死亡。
検視及び解剖の結果、警察による捜査が行われ、この少年に職員5名が
暴行を加えていたことが判明。
県や施設の指定管理者である千葉県社会福祉事業団による調査から、
亡くなった青年だけではなく他の9名にも暴行していたという。
あろうことか、11歳から26歳までの男性とのこと。

同僚の小宮さん、山本さんと県職員から報告を受け、絶句した。
と同時に、何の罪もない少年が苦しめられ、無念にも命を奪われたこと
への悲しみと怒りがいっきに襲ってきた。
いったいどういうことなのか!

暴行を加えた職員らは自宅待機の状態と聞くが、絶対にあってはならない
ことが起こってしまった。
亡くなった少年は、強度行動障がいがあったとのこと。
昨年会派で北海道にある「はるにれの里」を訪れ、強度行動障がい者の
地域移行の先進事例を視察した。
施設から地域のケアホームに移った障がい者が以前より穏やかに日常生活を
送ることができていることに大いに感銘を受け、千葉県袖ケ浦福祉センター
で展開する地域移行にも大いに関心を持っていたのに…。

昨日も県企業庁の職員が痴漢行為で依願退職したとの報道もあり、
公務員としての人権感覚の欠如に唖然とした。
明日の健康福祉常任委員会では昨日11日に判決があった
県立がんセンター元麻酔科医師が提訴した「パワハラ訴訟」の報告もある
だろう。

千葉県行政はいったいどこに向かっているのか?
自治体は「住民の命と人権を守る」という本来の使命を決して忘れては
ならない。

去る夏の日の沙羅双樹
沙羅双樹

ご逝去された少年のご冥福を心からお祈りします。