【まちづくり対談】熊谷俊人千葉県知事 × 入江あき子県議会議員
「【立憲プレス】立憲民主 千葉県連合 号外 2023.2.8」より再掲
子どもを社会で育てる
全国初!
千葉県の学校給食無償化
千葉県では、全国に先駆けて県内市町村との連携で学校給食の無償化に取り組んでいますが、知事は今後の方向性をどのように考えていますか。
今回の県の支援制度により県内で4万人以上の子ども達が無償化の対象となります。実施には県・市町村ともに年間10億円以上を投じており、今後も財源などを見極めながら、さらなる子育て支援の拡充に取り組んでいきます。
地産地消
安全で美味しいオーガニック給食を
無償化と同時に地産地消で安全安心の食材(有機農産物等)を給食に活用するオーガニック給食を進めていただきたいと思います。県内では既にいすみ市や木更津市などで取組んでいますが、県としてどのように支援していきますか。
市町村が取組みやすいよう、いすみ市や木更津市などの先行的な取組について、県でも広く情報提供等を行っています。また、給食で活用するためには、安定して供給できることが必要なので、収穫量向上に向けた栽培技術や機械導入などを支援しています。
学校給食への試行的導入を支援する新たな国の制度もできたので、これらの利用も含め、学校給食での活用を市町村に働きかけています。
令和5年度予算でも小中学校・特別支援学校に通う第3子以降の、食費無償化が盛り込まれています。本来、学校給食を含む教育の無償化は国の責任で行うべきです。熊谷知事とも連携させていただき、国の取組を動かしていきたいと考えています。
すべての子どもが
安心して学べる場を
コロナ禍で不登校の子どもが急増しています。学校だけではなく多様な教育機会を確保するために、県としてどのように進めていきますか。
不登校の子どもに対する支援にあたっては、様々な方々に御協力をいただきながら、一人一人の状況に応じて多様な教育機会を確保することが重要です。県では、学校とフリースクール等の支援機関との定期的な情報交換会を開催していますが、さらに市町村や保護者等を含む関係者の情報共有の場を設けるなど支援のネットワークを広げて、多様な教育機会を確保できるよう連携を進めていきます。
私も県議会の超党派で立ち上げた「フリースクール等教育機会議連」のメンバーとして、不登校当事者や保護者の方々と意見交換を重ね、兵庫県や大阪府等の先進地も視察してきました。議連で条例案を検討し、2月県議会では議員立法で提案される予定です。引き続きすべての子どもが安心して学べる教育環境をつくっていきたいと思います。
人が集い心豊かなまちに
歴史・自然・文化を活かす
私の地元・佐倉市や酒々井町には、本佐倉城跡や墨古沢遺跡、国立歴史民俗博物館や佐倉市立美術館があります。コロナ禍において身近な歴史・文化芸術資源の活用の重要性を改めて感じています。知事は県立美術館や博物館の活性化に熱心に取り組まれていますが、今後の方向性について、お聞かせください。
市長時代も市美術館の拡張など歴史・文化施策の充実に取り組んできました。知事就任後も県立美術館や各博物館を視察し、活性化に向けてそれぞれ着手しています。特に県立美術館は専門家を交えて検討が進んでいます。千葉県の芸術文化を牽引できる美術館へと変革していきますので、ご期待下さい。
現在、酒々井町の墨古沢遺跡については、文化財展示施設建設に向けて、交流拠点の可能性も視野に進められています。酒々井インターチェンジ周辺にかかわる町の要望もありますが、今後の県の関わりについて、お聞かせください。
墨古沢遺跡の整備は、場所も大変よく、県外からの来訪も期待できるという意味でも、とても夢があるプランだと思います。県としても、国等と連携しながら、魅力の発信をはじめ、町の取組を支援していきたいと考えます。
対談を終えて
「対話による現場主義」により、県政改革を進める熊谷俊人知事。
知事と県議会が切磋琢磨しながら政策を議論し、千葉県の持つ可能性を引き出して「千葉に住んで良かった」といえる県政にしていきたいと思います。
入江あき子も「まずは現場へ」当事者の声を課題解決や政策提言につなげるため、より一層力を入れて取り組んでまいります。