おゆみ学校と乳児院へ(2)

7月23日(火)

おゆみ学校を後にし、若葉区にある県乳児院へ。
中島院長はじめ職員の皆さんが出迎えてくださった。

ここには家庭で養育することのできない1~2才の乳児が生活している。
定員は15名だが、現在の入所数は9人。
入所の主な理由は虐待が多いが、母親の養育能力が低くネグレクトによる
ものもある。
県内には6か所の乳児院があり、7月1日現在、80人の子どもが入所
しているとのこと。

特に県立の乳児院には喘息や副鼻腔炎の子どもも多く、
吸引も日常的に行われている。

廊下に置いてあった吸引器
吸引器

中には頭蓋内出血など重篤な怪我を負った子どももいるが、民間施設より
看護師配置が厚い(7名体制)ため、受入れ可能となっている。
とはいえ、本来必要な保育士の数は不足し、応募しても人が集まらない
とのこと。
確かに一般の保育所でも保育士不足が深刻になっているので、夜間勤務を
伴う乳児院は人気がないのだろう。
しかし、そのしわ寄せはいま働いているスタッフへの負担増となって
しまっている。

県の行革指針では「26年度を目途に廃止を検討する」となっているが、
県立が果たしている役割を移管できるところを見つけられるのだろうか?
当事者団体の意見を聞いた上で十分な検討が必要だ。

意見交換後、施設の中をご案内いただく。
乳児院1
スプリンクラーが設置された乳児居室

国も里親制度に力を入れ出したが、特別養子縁組に至るケースはごく稀
とのこと。
子どもたちの命と人権を守る最前線である乳児院にもっともっと光を
当て、生まれてきてよかったと思える社会にしなければ…。

会派メンバーと乳児院の前で
乳児院2

日々子どもたちに献身的に向き合っている職員の皆さん、お忙しいところ
対応していただき、本当にありがとうございました。