議会速報 早朝配布スタート

7月10日(木)

先週4日(金)に6月議会が終わり、昨日から市内5駅での議会速報配布を
スタート。
梅雨時ということもあり、少雨決行で昨日はJR佐倉、今朝はユーカリが丘で
朝6時半からお邪魔した。

終了後、いったん自宅に戻り、その後集合場所きぼーるへ向かう。
市民ネット福祉プロジェクトのメンバーで「千葉県地域生活定着支援センター」
に伺った。

こちらでは、主に刑務所を出た方々の自立生活に向けた支援が行われている。
国は21年度、「司法」と「福祉」をつなぐためにセンターの設置を構想し
千葉県では翌22年10月にNPO生活サポート千葉に事業委託した。

近年、高齢者が生活困窮から万引きや自転車泥棒などの刑法犯で繰り返し
刑務所に入る事例が多いと聞いていたが、比較的軽度の知的障がい者も
同じように再犯を重ねることが多いとのこと。
また、刑期を終え退所後に帰る場所がないケースが知的障害者も高齢者も
半数になるそうだ。
そのため、知的障害者の7割が1年未満に再犯、高齢者も半数近くが再犯に
至ることが分かった。
センター長の岸さんがいわく
「そのほとんどの方が虐待経験者であり、住民票がない人が相当数いる」
「罪を償わないのではなく、償えない人たち」なのだそうだ。

・家族を失い、30年間ホームレスだった知的障害がある70代のAさん。
・刑務所と暴力団の往復 知的障害のBさん。
・無賃乗車を繰り返し前科20犯
刑務所に戻りたかった身体障害があるCさん。
・「まったく聴こえない」知的障害のDさん。
・知人に金銭搾取されていた認知症のEさん。
・精神病院か刑務所かお墓しか行くところがないというFさん。
様々なケースについて伺ううちに、なぜ福祉の手が届かなかったのか
という疑問が残る。
このセンターの支援により、この方々は今は仕事に就いたり、それぞれの
生活の場を見つけ、自分らしく生きている。

千葉では「司法福祉千葉モデル勉強会」を月1回開き、弁護士や福祉の
専門職が被疑者や被告人段階の支援をどのように行うか、話し合いを
重ねていると聞き、とても心強く感じた。
千葉県のセンターの特徴は他県の刑務所で刑期を終えた人の受入れ
ケースが多く相談支援が全国1位、研修回数も全国1位とのこと。
4人のスタッフでフル回転の活躍ぶりだ。

お話を伺って分かったことは、矯正施設の出入りを繰り返している障害者や
高齢者は決して特別な人たちではないということ。
福祉が捨てた人を司法がさばき、実社会から隔離・保護しているのは、
その人のためのみならず、社会的コストからも損失といえるのではないか。
このような事業にもっと光をあてる県政にと願わずにいられない。

地域生活定着支援センター
写真中央が、岸センター長
朗らかで温かい人柄が伝わってきた。
お忙しいところ、本当にありがとうございました。