令和4年9月議会 健康福祉常任委員会 審議状況 健康福祉部/病院局(入江質疑箇所)
目次
2022年10月6日(木)
なお、質疑要旨は正式な議事録ではありません。
健康福祉部
議案第1号
質問
コロナ感染症の動向についてどのように捉え、今回の補正予算にあたり空床確保や臨時医療施設等の医療提供体制について編成を行ったのか。また、第 7波でのオミクロン株の感染者については、自宅療養者が最も多くなったのはいつか、また、その時点での入院者の割合についてお伺いしたい。
(入江委員)
回答
補正予算の編成についてのご質問ですが、新型コロナウイルス感染症にしっかりと対応できるよう、入院患者受入れのための空床確保や、臨時医療施設の運営などに要する経費について、7月以降の感染者数の急増も踏まえた上で 12月までの所要額を計上している。
(岡田健康福祉政策課長)
回答
いわゆる第7波における自宅療養者数が最も多かった時点は令和4年8月7日でございまして、総数が7万1,384名となっております。また、その時点における入院者数は1,755名であり、感染者数に対する入院者数の割合は約2%となっております。
(出浦疾病対策課長)
質問
今の答弁で、入院した方がピーク時・感染爆発時で2パーセントということであったが、今回の補正予算ではこの2パーセントという数字を踏まえてどのように予算に反映されているのか。
また、第7波におきましては、感染拡大時におきまして、自宅療養の方が非常に増えたわけでありますが、そういった中で当初は診断されたときに入院の必要性はないということの患者さんについても、その後、入院に至ったケースがあるかと思いますが、状況について教えていただきたい。
(入江委員)
回答
患者の軽症者等が、宿泊施設や自宅で療養中に必要となった医療費の公費負担につきましても、今回9月補正において、所要の公費負担分として、17億8,300万円の増額という措置をさせていただいております。
また、御質問のいわゆる第7波で、入院の状況ということなのですが、自宅療養で入院療養期間を終えられる方が、基本的には大半となっております。その中で、7月1日以降に新型コロナウイルス感染症と診断された方で、8月23日時点で、確保病床を持つ県内医療機関に入院していた約1,000例を見ますと、約3割の方は、診断時、入院の必要がないとされ、自宅等で療養していた方となっております。
(出浦疾病対策課長)
回答
入院の割合が2パーセントであることを補正予算にどう反映させたかという質問ですが、7月以降の感染者数、入院者数も踏まえたうえで12月までに必要とされる予算を計上したところである。感染者、入院者の状況は変化をしていくものであることから、必要が生じた場合には補正予算等で対応をしていく。
(岡田健康福祉政策課長)
質問
それから、先ほど、1,000例のうち 3割が後から入院と言うようなお話もありましたけれど、このことについてはどのような評価なり所感をお持ちなのかを教えていただきたい。
(入江委員)
回答
当初は、診断時には入院の必要性がない方で自宅等で療養していた方であっても、その後、状態の悪化とかで、入院をされるケースも見受けられますので、そういった患者さんの健康状態等は、健康観察を通じて、随時把握して、そういった状態変化等があれば、必要な医療に繋げられるように、対処して参りたい。
(出浦疾病対策課長)
質問
検査キット配付・陽性者登録センター(8億8千万円)について、具体的にどの程度体制が拡充されるのか。自宅療養者フォローアップセンターで18億1,500万円という補正予算が計上されているが、これによりどの程度体制が拡充されるのか。
(入江委員)
回答
県では、国の全数届出の見直しを受け、9月26日から陽性者登録センターにおいて、自己検査の結果が陽性であった方等に加えて、医療機関で診断を受けた方のうち、発生届の対象外の方の登録を行うことができるよう機能の拡充を図りました。
これまで 1日当たり5,000件まで順次拡充してきましたが、現状では1万件まで対応可能な体制となっています。
(岡田健康福祉政策課長)
回答
今回の補正予算の前提として、まず、当初予算では4月から10月まで7か月分を計上していたところ、今回の補正では4月から12月までの9か月分の予算を計上しています。
また、今後の感染予測として、本年1月から6月までの実績を踏まえ、1月から3月のいわゆる第6波の時期を感染拡大期のモデル、4月から6月を感染収束期のモデルとし、7月から9月の四半期は1月から3月の2倍の、また、10月から12月は4月から6月と同規模の、各々新規感染者が生じるものと見込んでいます。
このような考え方を踏まえ、フォローアップセンターの体制は、当初予算では、各月、日中30名、夜間10名の計40名を7か月分、延べ280名配置するのに6億円を計上していたところ、今回の補正予算では、原則7名1組で構成されるユニットを9か月間トータルで、日中114ユニット、夜間36ユニットの計150ユニット、延べ1,094名配置することを想定しています。
これに要する経費は既定予算と合わせ24億1,500万円であり、人数ベース、金額ベースともに、当初予算の概ね4倍程度を手当てしているところです。今後も実際の感染状況に応じて、迅速・柔軟な人員配置等を行っていきたいと考えています。
(井本健康づくり支援課長)
質問
夜間・休日の往診・オンライン診療体制について、これまでの利用実績はどうだったのか。また、夜間・休日の往診・オンライン診療体制について、補正予算(6,400万円)積算の考え方はどうか。
(入江委員)
回答
夜間・休日の往診・オンライン診療体制を強化するため、県では、保健所等からの依頼に応じて診療に当たる医療機関を確保する業務を委託により実施しています。本業務により、昨年9月の事業開始から本年9月までに往診799件、オンライン診療359件が実施されました。なお、このうち、本年7月から9月までの実績は、往診683件、オンライン診療308件となっています。補正予算の編成に当たっては、12月末までの所要額を積算の上、計上したところです。
(岡田健康福祉政策課長)
質問
夜間の往診・オンラインが始まった当初の利用実績は低かったが、第7波では利用が増えてきている。ファストドクターも1日10件のところ30件診た時期もあるとのことだが、契約内容も見直すのか。
(入江委員)
回答
当初利用は少なかったところですが、7月以降の感染拡大期においては、1日当たり最多で(往診)28件、オンライン診療は12件の日もありました。今は少なくなっている状況も踏まえ、12月まで1日当たり往診10件、オンライン25件の実施体制を確保するための予算を計上したところです。
(岡田健康福祉政策課長)
質問
続きまして、昨日の厚労省のアドバイザリー会議におきまして、年末にかけてインフルエンザとの同時流行というものの可能性が示唆されたところです。これをお伺いいたしますが、県内の発熱外来の指定状況、また指定は受けていないが対応してくれている医療機関の状況はどうか。また、県としてこの間どのように発熱外来を増やす努力を行ってきたのか、お伺いいたします。
(入江委員)
回答
発熱外来の指定医療機関数につきましては、10月4日現在で、4月1日と比較して120機関増の960医療機関、発熱患者等に対応する医療機関では4月1日時点と比較して82機関増の1,398医療機関となっています。
また、これまでどのように増やす取組をしてきたのかということにつきましては、県医師会と連携をして、発熱外来の指定を受ける医療機関を増やしていくため医療機関あての依頼通知の発出、地域の診療所等を対象としました感染管理研修の開催、Q&Aの作成・公表など発熱外来の拡充に向けた取組みを行ってきているところでございます。
また、国の全数届出の見直しを受けまして、9月26日から陽性者登録センターにおいて、自己検査の結果が陽性であった方等に加えまして、医療機関で診断を受けた方のうち、発生届対象外の方の登録を行うことができるよう機能の強化を図ったところでございます。
(小澤副参事)
要望
本県はそもそも医師・看護師数が少なかったり、医療資源が人口に比べて非常に厳しい中で、地域の医師会の御協力、また、診療所・クリニック等の御協力で発熱外来も少しずつというか結構大幅に増やしていることにつきましては、県の働きかけもあってのことかと思います。同時流行に向けては、引き続き、発熱外来を増やすための働きかけを続けていただくようにお願いいたします。
(入江委員)
質問
最後に保健所の体制強化の事業について伺いたいと思います。今回の人材派遣による保健師等の配置14億円が計上されているが、これによって保健師の配置状況はどのようになるのか。
(入江委員)
回答
人材派遣については、最大で567名を確保できるよう予算計上しており、このうち、保健師等の人材派遣については、令和4年度、最大76名となっており、感染状況等に応じて配置していくことが可能な予算を計上しています。
(岡田健康福祉政策課長)
質問
松戸・印旛両保健所における保健師をどう配置してきたのか。
補正予算23億円によってどの程度保健所の負担軽減につながるのか。その見通しはどうか。
(入江委員)
回答
松戸保健所の保健師について一部看護師も含みますが、令和3年度は、正規職員が4月1日時点で21名、人材派遣が最大で8名、市町村派遣が最大で2名、令和4年度が同様に、正規職員22名、人材派遣18名、市町村派遣1名という状況です。
また、印旛保健所の保健師は同じく、令和3年度が、正規職員19名、人材派遣10名、市町村派遣3名、令和4年度が、正規職員22名、人材派遣19名、市町村派遣1名となっています。
正規職員については、感染状況等を勘案しながら採用に努めており、人材派遣についても状況に応じて必要な人数を配置しています。また、市町村への応援の呼びかけも行っています。
今回の補正予算では、人材派遣の活用による保健師等の配置、発生届の入力業務委託、療養証明書の発行業務委託、保健所における電話自動応答システムの導入に係る経費を計上しており、これにより、保健所の体制強化と業務負担の軽減を図ることで、保健所が支援を必要とする方々に適切に対応できる体制を整備できるものと考えております。
(岡田健康福祉政策課長)
質問
負担軽減については結果をみてみないとわからないところがありますが、令和2年度の保健所の体制強化に当たっては、国の地方財政基本計画で令和2年度、3年度で全国で900人増やし、1.5倍に増やすとのことで、これを活用し職員を増やしてほしいとの質問を行ったところですが、手元の資料によれば令和2年時点では、正規の県13保健所の保健師は153名、そして、先日頂いた直近の資料だと158名ということで、5名しか増えていない。その理解で間違いないか。
(入江委員)
回答
手元の資料で、各年4月1日の現在の13保健所の保健師の人数は、再任用職員や育休任期付職員も含みますが、令和2年度は、138名、令和4年度は162名となっており、保健師の確保に努めているところです。
(岡田健康福祉政策課長)
質問
資料の数字が不正確だということで、あとで正確な数字を頂きたいと思います。30名弱、20数名増えているいうことですが、それにしても少ないのではないのかと思います。さきほど、臨時の派遣の方を沢山採用しているとの補正予算の説明もあったが、コロナに限らず新興感染症であったり、自然災害が激甚化しているので、あらゆる場面で保健師が活用する機会が多くなると思います。そこで伺います。保健所行政の要となる保健師について、中長期的な人材確保・育成の方針が必要と思うがどうか。
(入江委員)
回答
保健師につきましては、感染症対応等の状況を踏まえながら人材確保に努めているところです。また、保健師の育成につきましては、「千葉県保健師活動指針・千葉県保健師現任教育マニュアル」に基づき、職場内研修(OJT)と職場外の階層別研修、ジョブローテーション等を組み合わせた人材育成体系を構築しています。今後も、保健師について、社会情勢の変化に応じて必要な人員を 確保するするともに、育成に努めてまいります。
(岡田健康福祉政策課長)
要望
最後に意見と要望を申し上げます。保健師の確保については、児童相談所の専門職員のような形で、しっかりと見通しを持って採用して育てていく必要があると思います。コロナの第7波まできて、その間保健所の体制強化策が様々進められてきていますが、まだまだ現場は厳しい。資料からも明らかだが、時間外労働でメンタルを病んで退職する方も少なくない。しっかりと現場の保健所の機能強化、これからの人材確保の見通しを持って進めて頂きたい、最後に強く要望したい。
(入江委員)
諸般の報告・その他
質問
代表質問の答弁では「がん検診受診率の向上に向けて、職域におけるがん検診についての詳細な実態調査、3,000件を対象とする検診実施状況にかかわる初の実態調査実施に向けて準備を進めているところとのことだった。
今後どのように進めていくのか、詳細について聞きたい。
(入江委員)
回答
本調査については、今年度当初予算として550万円を確保しており、県内の医療保険者と民間事業所、合わせて3,000件を対象に調査を実施するものですが、医療保険者については、県内の47医療保険者全てを対象とする一方で、民間事業所については、総務省統計局に県内の全事業所のデータ提供を申請し、提供されたデータから2,953件を無作為抽出した上で調査対象を確定する必要があります。
このため、まずは医療保険者に対する調査を先行させ、概ね1月ほど遅れて民間事業所に対する調査を実施したいと考えています。両者を合わせて年内には調査票を回収後、年明けから詳細な分析を行い、年度末までに調査結果を取りまとめる予定です。本県で初めて実施する調査として大変意義のあるものであり、本調査を通じて職域における県内のがん検診の実態を明らかにしたいと考えています。
(井本健康づくり支援課長)
要望
答弁のとおり、この調査は大変意義のあるものである。県民の国保加入者は2割に留まり、協会けんぽや健康保険組合加入者が多いが、この部分に県がアプローチをしていくということはがん検診受診率全体の向上、ひいては早期発見・早期治療、命を守ることにつながる重要な施策と考える。調査結果を踏まえ、対策の拡充にしっかりと取り組んでもらいたい。
(入江委員)
質問
2点目の質問は袖ケ浦福祉センターについて。
先ほど副委員長との答弁で、入所者はすでに地域に移行したということで、非常にこの間のことに感謝をしたいと思う。19歳の青年が暴行死したあの事件をきっかけに、民間の事業の方々の多大な御協力のもとに、このような方針で進められたということについて、本当に廃止が実現することができて良かったと思う。これで、県としての責任をすべて果たしたというとらえ方をせず、そうではないということで、県が引続き重度の強度行動障害がある方が地域で安心して暮らし続けられる、そういった支援をしっかりと行っていく、そのための様々な事業を展開している。そういった事業が今どのような取組状況で成果を見せているのかその点について質問をする。
(入江委員)
回答
県では、重度の強度行動障害のある方への支援について、先ほど話のあった民間事業者の協力のもとに市町村と連携した支援のシステムを作っており、具体的には「暮らしの場支援会議」というものによる入所先の調整、そして受け入れる民間施設等での環境整備への補助、また専門性の高い研修による人材の育成という3つの柱で支えているところである。
具体的に申し上げると、まず暮らしの場支援会議では、令和 2年 11月に設置して以降、市町村から入所調整の依頼のあった、21名のうち 18名に対して現地調査による支援度の判定を行った上で、12名の受け入れ先が決まったところである。順次新たな暮らしの場へと移行を進めているところである。
次に補助制度であるが、施設整備に係る県単独の補助と支援する方への追加配置に対して、県と市町村が 2分の 1ずつ補助をする制度がある。施設整備に係る補助については、昨年度は 1件だが、今年度は現時点で 3件の施設整備が行われているところである。あと支援員の追加配置については、昨年度は 4名に対して補助しており、今年度は見込みも含め、さらに 3名に対する補助を見込んでいるところである。
最後は人材育成についてだが、年間 30日にわたる実践的な強度行動障害のある方への支援者への研修を実施しており、これまで 123名の育成を行ってきたところである。
(鈴木障害福祉事業課長)
要望
施設が無くなった後もしっかりと対象者の地域移行について市町村や民間事業者など連携して行っているという様子がわかった。大規模なコロニーではなく、一人一人の障害特性に応じてきめ細かな支援を行うことで、その方々が落ち着いた暮らしをすることができるという場面を私も県内の各施設に数回訪れて、その様子をしっかり見てきた。令和 4年度末までの廃止ということで順調に進んでいると思う。引続き県の関与というものを更に充実させる形でこういった重度の強度行動障害をはじめとする重度の障害者の方が地域で安心して暮らせる仕組みをしっかりと保っていただきたい。これは強く要望させていただく。
一方、神奈川の県立の施設では、やはり虐待の事態が見られている。県の第三者検証委員会で委員長を務めた佐藤先生が入っているということを聞いているが、千葉県のこのモデルをぜひ、全国に発信していただき、大規模コロニーから地域で安心して一人一人に寄り添った、そういった生活を支えられる、そういう障害福祉、千葉県が先導していくように強く望む。
(入江委員)
病院局
質問
職員の定年引上げにかかわる条例の一部改正議案が出されているが、それに伴う病院局の対応(対象者や給与の待遇等)はどうか。
(入江委員)
回答
職員の定年引上げに係る条例の改正の主な概要だが、医師・歯科医師以外の一般職員については、令和5年度から2年に1歳ずつ、現行の60歳から65歳へ段階的に引き上げる。
県立病院の医師及び歯科医師の定年については、病院の機能や性格を踏まえ、千葉地域の4病院は、高度専門医療や3次救急医療の提供といった役割を担っていることを考慮した場合、職員構成の高年齢化による若手医師への負担増が懸念されること等から、現行の65歳定年を維持することとし、地域の中核病院としての性格を有している循環器病センター及び佐原病院は、医師確保が喫緊の課題となっていることを踏まえ、定年を70歳に引き上げるものである。
給与の取扱いについては、医師・歯科医師以外の一般職員の給料月額は60歳前の7割水準となる。医師・歯科医師については、7割措置の対象とはならず、現行の給与水準が維持される。
(伊能経営管理課長)
質問
佐原病院と循環器病センターの医師・歯科医師については、定年年齢を70歳に引き上げるということだが、2つの病院の現在の医師の年齢構成はどうか。
(入江委員)
回答
循環器病センター及び佐原病院における、令和4年4月1日現在に在籍する正規職員の医師の年齢構成についてであるが、循環器病センターには28名の正規医師がいるところ、30代が5名、40代が9名、50代が9名、60代が5名となっている。
また、佐原病院には16名の正規医師がいるところ、30代が4名、40代が4名、50代が6名、60代が2名となっている。
(伊能経営管理課長)
質問
循環器病センターは50代、60代が14名、佐原病院では50代6名、60代が2名ということで、それぞれ半分が50代以降となっていると思うが、今回の改定については、役職定年はどのように議論されているのか。
(入江委員)
回答
医師・歯科医師以外の一般職員については役職定年を導入し、原則として、管理職の職員で、役職定年が60歳に達しているものを管理職以外に降任または転任させることとするが、医師・歯科医師については知事部局と同様に原則として役職定年からは除外される。
(伊能経営管理課長)
質問
両病院で医師不足が深刻であることは間違いがなく、今回の改正である定年年齢の70歳への引上げについては一定の理解はできるが、役職定年がない中でこれから人事の新陳代謝、組織の硬直化、若手の医師の育成にも不安材料が出てくると考える。今後の中堅・若手医師の確保・育成に向けて、どのように取り組んでいくのか。
(入江委員)
回答
今後の中堅・若手医師の確保・育成に向けて、千葉大学をはじめとする大学医局に、指導医クラスの医師について派遣要請を今後も粘り強く行うとともに、指導医体制の強化や魅力ある研修科目の増設等、臨床研修制度やレジデント制度の充実により若手医師の確保を図り、更には正規職員への採用に繋げてまいりたい。
(伊能経営管理課長)
要望
循環器病センター・佐原病院とも非常に優秀な指導医がいると聞いている。そのような現場の先生方の研修医指導体制についても、本局としてしっかりとバックアップ体制をとって、若手医師の呼び込みと定着に向けて、引き続きご尽力いただきたい。
(入江委員)
質問
佐原病院については、令和3年4月1日から病床数が、開設当初の241床から199床に変更されたが、この決算においてどのような影響があったか。在宅療養支援病院としての機能、経営改善、また研修医の受入状況についてお伺いしたい。
(入江委員)
回答
佐原病院は、病床数を199床に変更することで在宅療養支援病院としての基準を満たし、地域包括ケア病棟入院料を引き上げることができた。また、経営改善効果としては、地域包括ケア病棟入院料の引き上げ等により、病床変更前に見込んでいた 6,500万円弱とほぼ同額の約 6,700万円の収入増となったところである。
(山本経営戦略担当課長)
回答
令和3年度から佐原病院は、病床数が199床となったことにより、臨床研修制度の必修科目である地域医療の研修病院としての要件を備えたことから、令和4年度から、佐原病院は地域医療研修先の病院として、臨床研修医の受入が可能となった。
この結果、令和3年度採用の千葉県立病院群臨床研修医12名のうち8名に対して佐原病院において地域医療の研修を実施できることになったところである。
(伊能経営管理課長)
要望
病床数の変更によって、非常に大きな効果が得られることが分かった。かねてよりこの病床数の変更については、現場の先生方を中心に3年間いろいろな検証を重ねて、条例改正まで行った経緯があり、非常にうれしく思う。
研修医の件についても、地域医療の研修先として役割を果たしているということだが、とりわけ現場の方からは、救急に関する非常に多くの症例が診られて勉強になっていると伺っている。引き続き現場の先生方と連携し合って、臨床研修医の呼び込みに力を入れていただきたい。特に国際福祉医療大学は地理的にも近く、間もなく卒業生が地域医療の研修先を探す段階になる。国際福祉医療大学だけでなく、各大学の医局としっかりと連携していただいて、佐原病院で地域医療の研修が積めるように、その先には若手・中堅として県立病院の主力となっていただけるような中長期的な目でしっかりとやっていただきたい。
(入江委員)
質問
がんセンターにおける相談支援体制について、令和3年度から直近までの相談件数や相談支援内容はどうか。また、相談支援センターの専門職員の配置状況についてもお答えいただきたい。
(入江委員)
回答
令和3年の相談件数は 3,800件で、相談内容別にみると、医療費や生活費等に関する相談が 969件と一番多く、2番目に多いのが受診方法に関する相談で 965件となっている。また、令和4年については、9月までに 2,422件の相談があり、相談内容別にみると医療費や生活費等に関する相談が 764件と一番多くなっている。
相談支援センターの専門職員の配置については、社会福祉士2名、看護師2名を専従で配置しており、そのほか、社会保険労務士等の専門家による相談会を定期的に実施している。
(山本経営戦略担当課長)
要望
9月議会の会派の代表質問において、がんセンターにおける専門相談支援体制の拡充について質問した。その時は令和2年度の国への報告資料に基づいての質問を作成したが、令和3年度、令和4年度の9月までにおいても、生活費や医療費に関する相談が多くを占めているということで、改めてファイナンシャルプランナー、社労士による、生活を支える、将来の家計、人生設計も細かく見ていく相談支援体制の必要性について確認した。
答弁でも検討していくという答えがあったので、コロナ禍ではあるが、しっかり現場と連絡をとって進めていただきたい。
(入江委員)
質問
相談支援体制については、精神保健福祉士と看護師だったか。
(入江委員)
回答
社会福祉士と看護師が2名ずつである。
(山本経営戦略担当課長)
要望
国に報告した県内の相談支援センター13か所の資料を見たところ、千葉大が圧倒的に相談件数が多いが、がんセンターはそれに次ぐ2,3位というところで、専門相談員の支援体制が非常に脆弱なのではないかという感想を持っている。
ファイナンシャルプランナーと社労士による専門相談の検討とともに、がんセンターにおける患者さんの相談支援体制が十分に対応できているのかというところも含めて拡充していただきたい。
(入江委員)