女たちが動く
6月26日(火)
一般質問最終日の今日は、会派同僚議員の藤代さんが登壇。
森田知事の原発や再生可能エネルギーに対する政治姿勢、エコテック最終
処分場や福島原発事故放射能汚染による健康被害への対策等について、
30分の持ち時間をフルに使って追及したが、いつものごとくはぐらかし答弁で
前進的な内容はほとんど見られなかった。
特に石原東京都知事の「鋸山に原発を」発言をめぐっての森田知事の認識は
腰が引けていて、「原発をなくすことは現実的ではない。エネルギー政策は
国が判断すること」と手にしたペーパーを何度も読み返すありさま…。
再々質問で「それなら都知事の意向に沿って、原発を千葉にという理解で
良いのですね」と藤代さんに念を押される始末。
「NO」でないのならば、「YES」と判断されても仕方がないことになる。
他会派の質問では県内の未婚率の高さや出生率の低さに等ついての質問
があったが、その原因分析については事実誤認もしくは前近代的な発言も…。
男女平等社会の実現が遅れているからこその晩婚化、少子化の現実に
気がついていないことがそもそもの問題ではないのか?
先日23日(土)に城西国際大学紀尾井町キャンパスで開かれたフォーラム
「男女共同参画と災害・復興2012」に参加し、被災地をはじめとする女性たち
の思いと様々な取り組みを知ることができた。
非日常である震災時にどのように女性たちが支援のためのネットワークを
つくり、互いに励まし合ったのかを聞く貴重な機会だった。
結論的には、日常的に官民協働での男女共同参画の取り組みができている
地域は今回の震災時にそのネットワークを生かし、精力的に支援が行われた。
同ネットワーク代表である前千葉県知事の堂本暁子さんからもご挨拶が
あったが、何よりも私は福島県浪江町出身の橘柳子さんの
「もう、原発はいらない」と題してのメッセージが印象的で、
言葉の一つひとつが鋭く重く響き、心の奥に突き刺さった。
彼女は中学校で英語の教師を37年間務め、今回の災害で放射能から
避難するために10回も避難所を転々としている。
以下、橘さんのお話から。
・野田首相の再稼働決定は欺瞞に満ちた”国民のため”であり、
21世紀を考えていない。
・国・県・市も除染と賠償がすべての住民の要求とばかり進めている。
・経済優先で人権を顧みず、福島から学んだのは日本ではなく諸外国。
・地震は止められないが、原発は止められる。もう人体実験はたくさんだ。
・大気、大地、海原を返せ。チェルノブイリと何が違うのか。
・山野の木々や花々のように語ることができればどんなによいか。
自然と自由が何よりも大事。
・自分たちは国策による棄民だが、展望のない日々を明るく生きようと
努力している。
その他にも宮城県南三陸町、岩手県陸前高田市、福島県田村市や
仙台市で被災した女性たちが被災時のエピソードや今の思いを切々と
語り、第2部では加藤登紀子さんの歌とトークによる活動紹介があった。
その会場で購入した冊子が、
「女たちが動く 東日本大震災と男女共同参画視点の支援」。
被災女性が被災女性を支援する1年の記録である。
帰り道の車中からその日のうちに一気に読み上げてしまった。
女性の視点が被災地の課題解決の原動力となったこと、
新たなまちづくりの展望が見えたことなどが記されている。
千葉県庁・県議会をはじめとするオトコ社会の問題解決の視点を超越した
現実的かつ実践的な女性たちの取り組みが書かれている。
ぜひ手に取って、ご一読いただきたい。
閉塞した時代を誰が切り開けるのか?
女たちが「意思決定の場」に当り前に参画できる日はいつくるのか?