緊急報告!国交省公聴会

2月24日(日)

午前中の会議を終え、国交省関東地方整備局が開いた公聴会の会場に向かった。
さいたま新都心駅で降り、ビル風が吹き荒れるなか一番駅から遠い
合同庁舎検査棟に到着。
さいたま新都心

千葉の会から4人の幹事の意見陳述が行われるところであり、
トップバッターは共同代表の村越啓雄さん。
パワーポイント画面に「国土交通省関東地方整備局は任務を果たせ」と
映し出され、穏やかな語り口とは相反する辛辣な批判を行った。
国交省はコンプライアンス推進を掲げ、公正な職務執行と透明性の確保
と言っているが、やっていることは真逆。
一昨年10月に実施したパブリックコメント(八ッ場ダム建設検証の
検討報告書)の時も、結果の集計・分析を公表することもなかった。
今回のパブコメも同じ運命をたどるのではないか。
住民意見を反映させる考えがないのかと鋭く迫った。

続く柏の坂倉敏雅さんは、河川整備計画案の策定過程と有識者会議の運営
における関東地方整備局の余りにも強引で横暴な進め方について論理的に
分析し、「再度の政権交代を背景とした強権的な行政手法ではないか」
と断じた。
「地域に苦難を強いる公共事業は二度と繰り返してはならない」と
八ッ場ダム現地に思いを寄せた結びの訴えを官僚らはどのように
受け止めただろうか??
 
3番目は佐倉の服部かをるさん。昨年9月、4年ぶりに再開した
有識者会議が10月16日以降、9回連続キャンセルされた事実を追及。
また、利根川水系におけるウナギやヤマトシジミの漁獲量減少と
ダム建設増が高い相関関係にあるとの研究者の分析を発表し、
「生物多様性の観点からも地域の現状をよく知っている研究者や市民と
話し合うべき」と訴えた。
「後世に悔いを残してはならない」との思いがあふれる陳述だった。

締めくくりの陳述は、共同代表の中村春子さん。
2006年から有識者会議を傍聴してきた立場から「河川整備計画に
関係住民の意見反映をしていく」と国会審議で言明した約束を
どのように守っていくのかと鋭く迫った。
最後に「有識者会議では余りにも非民主的、理不尽な不誠実な会議の
進め方に傍聴市民は抗議の声を上げた。非難されるべきは、局側の意向
に沿った采配をした座長だ。主権者は市民である」と痛烈に批判した。

私も含め、さまざまな事情で公聴会に参加できなかった住民の思いを
代弁してくださった4人の皆さんに大きな拍手を送りたい。
そして、私たちの真摯な訴えを「聞き置く」ことが二度とないように
国交省は真面目に受け止めてほしい。

関東地方整備局
バベルの塔さながらにそびえ立つ関東地方整備局の牙城

3月2日締切がパブリックコメントの締切日。
ダムありきではなく、流域住民の命と財産を守る真の治水対策を
限られた財源で進めるよう皆さんもぜひご意見を出してください!