八ッ場ダム 七つの大罪

11月23日(土)

今週18日(月)から昨日までの5日間、朝6時半から県議会報告の配布
を市内5駅で行った。
毎朝5時起きのプレッシャーで安眠はかなわず、緊張のためか夜中に
目覚めることもしばしば。
その結果、高校生の息子のお弁当作りも都合2日間パスせざるを得ない
状況に…。
とはいえ、各駅頭で顔なじみの皆さんに温かい声をかけていただき、
大いに元気づけれらた。
毎日早朝から職場に向かう皆さんには、本当に頭が下がる。

今日は午後から八ッ場ダム住民訴訟全体弁護団会議に参加するため、
都内に向かう。

東京、千葉と控訴審が終了したが、他の4県の裁判は進行中。
千葉裁判も上告手続きを終え、年明けにかけて上告理由申立など
書面づくりに取り組まなければならない。
手弁当での弁護活動に改めて感謝、感謝である。

先週17日(日)は、高崎で開かれた八ッ場あしたの会の集会に参加した。
高崎1
紅葉に色づく高崎市庁舎前の交差点にて

今回のタイトルは、「八ッ場ダム 七つの大罪」
高崎集会2

パネリストのお一人は、北海道大学大学院名誉教授である小野有五さん。
北海道の天塩川の支流の支流であるサンル川のダム建設に反対し、
サクラマスのふるさとサンル川を子どもたちに残すための活動を
ずっと続けている。

この他にも、おなじみ河川工学の専門家である新潟大学の大熊孝さんや
慶応大学の川村晃生さん、そして元鬼石町町長の関口茂樹さん(現群馬
県議)をお迎えし、充実したシンポジウムとなった。

高崎集会3
八ッ場ダムに生息するイヌワシ、カモシカなどたくさんの動植物、
素晴らしい自然環境を展示したボードの前で

国は八ッ場ダムの工期4年延長する基本計画を変更し、
来年秋の本体工事着工に向けて動き出しているが、事業費増額をはじめ
まだまだ問題は終わっていない。

国土強靭化の名の下に、安倍政権はダムをはじめ無駄で役に立たない
公共事業を推し進めようとしているが、騙されてはいけない。
先月起こった台風26号により、千葉県内では床上浸水1309棟、
床下浸水2679棟に被害が生じた。
佐倉市内でも、164件の住居が床上・床下浸水に苦しめられた。
印旛沼の水位が上昇し、利根川や東京湾への排水が間に合わなかった
ためである。
このような内水洪水による被害は、八ッ場ダムやスーパー堤防等では
防げない。
計画規模を超える、想定外の豪雨に対応するためには、滋賀県でまさに
今議論されている「流域治水」の考え方に学ぶべきだ。

八ッ場ダムを作っても、利根川中流地点でもわずか30センチの水位低下
しか効果がないと国交省のデータから明らかになっている。
その上、堤防の余裕高は2m以上もある。
利根川の6割でみられる脆弱な堤防の強化を優先するなど、費用対効果を
踏まえた治水対策を進めるよう千葉県に治水政策の転換を働きかけ、
引き続きストップ八ッ場ダムの活動をこれからも続けていくしかない。