亀田総合病院&亀田ファミリークリニック館山へ
7月12日(日)
6月議会終了後の先週は、視察や勉強会、翌週から駅頭で配布する
議会速報の作成に追われ、あっという間に過ぎました。
報告したいことは山積みでしたが、連日の日程をこなすことで精一杯…。
今日は梅雨時の貴重な晴れ間となり、洗濯や掃除などたまった家事と格闘。
ちょっと一休みし、この1週間の出来事を振り返ってみます。
7月6日(月)
朝6時過ぎの電車に乗り、鴨川にある亀田総合病院へ出発。
先端医療と地域医療に精力的に取り組む同病院を会派で視察するため
2か月前から計画していました。
千葉駅から内房線で2時間ほど電車に揺られ、安房鴨川駅に到着。
そこから山本さんの車に合流し、亀田メディカルセンターへ。
海沿いの敷地にはたくさんの棟が立ち並び、リゾートホテルのような外観。
9時半前には着いたのですが、駐車場待ちの車があふれ、駐車場探しに
苦労しました。
一日5万円という部屋代ですが、オーシャンビューのお風呂や
マンションのモデルルームのようなリビングもあり、かなり広い空間。
窓の外にヘリポートが見えます
この「エグゼクティブフロア」の病室は稼働率が高いとのこと。
年間約600人の方が同病院で亡くなるそうですが、遺族とのお別れをする
ところでもあり、海の見える明るいこの場所の評価は高いそうです。
まるでホテルにいるかのような錯覚…。
それもそのはず、白衣を着た医療スタッフの動線は別の空間となっているため
患者さんのいるフロアから見えないとのこと。
医療城下町を創りだしてきた先進的な亀田病院の取り組みをお聞きしたい
とあらかじめ幾つかのヒアリング項目を出していたのですが、
この日はご説明を受けられませんでした。
とても残念です。
施設案内の時にお聞きした情報は、以下のとおりです。
◆病床数
亀田総合病院 925床
亀田クリニック 19床(有床診療所)
亀田リハビリテーション病院 56床
合計 1000床
◆医療スタッフ
・医師数 400~450人に看護師やコメディカル、その他事務職も含め
3000人。
・とにかく看護師が足りない。2012年開設の亀田医療大学看護学部看護学科
1学年80名が来春卒業するので、戦力として期待している。
・中国人ナースの研修は、年間10~20名程度。
・安房医療圏では、人口10万人当たりの医師・看護師数の平均の1.5~2倍。
・ドクターは、県立循環器センターや成田日赤にも派遣している。
新しい研修生は、毎年20人採用。1つの大学から2名以上取らない。
競争倍率も高い。
◆入院患者の2割が県外。
クリニックの外来患者数は、一日当たり2500~3000人。
11時過ぎまで院内を見学し、13階のレストランフロアへ
目の前は房総の海
その後、約30キロ離れたところにある「亀田ファミリークリニック館山」
に向けて出発。
こちらのクリニックは、かねてから注目しているプライマリ・ケアを行う
「家庭医」のみで運営され、専門医の研修先として実績を上げています。
院長で家庭医診療科のの岡田唯男先生は全国的にも有名な方ですが、
この地域の在宅医療や看取りの現状、地域包括ケアの考え方について
非常に示唆に富むお話を伺うことができました。
同クリニックの患者数は一日当たり約200人程度ですが、小児科、産婦人科
はもちろん透析や発達障害など歯科以外のすべての診療科目を「家庭医」
が診療し、地域の問題のほとんどに対応できています。
また、在宅での看取り数は、岡田ドクターいわく
「県内1、全国1、宇宙1?」とのこと。
これこそが国もめざす地域包括ケアの最終場面でしょうが、
現実的には高いハードルだと思います。
こちらの医師数は、6名の常勤スタッフに加え、シニアレジデント4名、
その他研修生や非常勤の指導医も数多くいるとのこと。
羨ましいくらいの充実ぶりです。
とはいえ、ドクターの定着などもちろん課題もあり。
同じく家庭医診療科の菅長麗依先生にも同席いただき、
施設内をご案内いただきました。
お二人とも関西ご出身で、他のドクターも県外出身者だそうです。
「千葉県の地域医療のためにありがとうございます」と
思わず頭を下げてしまいました。
千葉県出身のドクターはどこに行った??
お忙しいところご教示いただき、本当にありがとうございました!!
これからの政策提案に結びつけていきたいと思います。