館山市坂田にもうこれ以上残土はいらない!
7月1日(金)
今日から7月。
2016年の折り返し地点となりました。
ブログトップの写真を山百合の花にしました。
これからの初夏、里山などのひっそりとした森の中でひときわ存在感を
放つ姿に魅せられます。
昨日は終日、館山市坂田の残土埋立に反対する住民の方々に同行。
午前10時半に「館山の海と山の自然を守る会」の皆さんが
森田知事、廃棄物指導課、森林課宛に3591筆の署名と要望書を
提出し、さらなる残土埋立事業を許可しないようにと訴えました。
その後、正午から記者会見に同席しました。
参院選真っ只中で集まった記者は少なかったのですが
今朝の千葉日報、朝日新聞では大きく記事に取り上げられていました。
熱心に取材していただき、ありがとうございます!
千葉のポテンシャルであるこの豊かな海や山を汚すことは県民にとって
大きな損失に他なりません。
記者会見終了後、慌ただしく昼食を取り、午後1時半からの
森林審議会森林保全部会を傍聴するため、県警裏にある森林会館へ。
今回の坂田地区の林地開発がこの部会で審議されるので
3人の住民の方々と小宮議員と一緒に傍聴しました。
自然を守る会からも事前に審議会メンバーに要望書が送られています。
この日の審議案件は何と13件。
坂田の案件は10番目で夕方5時を超え、全ての審議が終わったのが
6時前でした。
マイクなしのため、会場の後ろの傍聴席まで声が届きづらく、4時間以上も
聞こえづらい発言に耳を澄ましたため、終わった時は疲労困憊…。
とはいえ、この坂田の案件について、部会長さんはじめ委員の方々から
さまざまなご意見が出されました。
・5ha未満で小さい変更との認識だが、20メートルの盛土はかなりの
形状変更になるので安全性に問題はないのか?
・当初計画の4年間で大規模な盛土をしているが、点圧をしているだけか?
・さらなる盛土で重心が上がるが、想定外にどこまで耐えられるのか?
・開発の表面積は少ないが、容量、動的、立体的に考えていくべきでは。
・法尻がへこんでいるが、暗渠はとっているのか?
・降雨時の飽和計算をした場合を検討してほしい。
・安全面では疑問を感じる。
・我々は心配している。
この他に、林地開発の全体的な問題についての発言も多くありました。
・森林を壊して再エネルギー推進(ソーラーパネル設置)の案件
が増えているが、県土づくり、県としての方向性がないのは
いかがなものか。
・森林保全に対する千葉県の方向づけや県全体の考え方を示すべき。
・ペナルティが甘く業者の抜け穴になるような規制の見直しが
必要ではないか。
・目先の利益追求の結果、取り返しのつかないものが出てくる
のではないかと心配になる。全体像が分からない。
・先を見越して先々を見据えた指導、県としての方向づけが必要だ。
・毎回たくさんの開発案件が出ているのは千葉くらいで
神奈川など他県ではない。
・「千葉県はこれでいいや」の県民性や県行政の姿勢があるのでは?
全てを書き取ることはできませんでしたが、傍聴人がいることも意識してか
県の耳の痛い発言が多く聞かれました。
特に二人の女性委員からは、率直で森林保全という本来の視点に
基づくご意見があり、共感するものでした。
とはいえ、最後は部会長が「今回の案件は了承」と締めくくり、閉会。
改めて審議会があくまでも参考意見の聴取の場であり、許可決定の
権限は、県行政が行うという現実を突き付けられました。
この坂田の案件に限らず、残土埋立条例の立法趣旨を捻じ曲げ
条例を「死文化」しないように訴えていくしかありません。
そうでなければ、行政の公平公正性は担保されません。
引き続き、あきらめずに坂田の皆さんとともに取り組んでいきます!