没後50年髙島野十郎展/千葉県立美術館

おはようございます。
今日は暑さがぶり返してきましたが、いかがお過ごしですか?

昨夕は、久しぶりに心揺さぶられる機会がありました。
千葉県立美術館で開催中の「没後50年髙島野十郎展」に足を運び、18時から学芸員さんによるギャラリートークに参加。
野十郎の作品やその背景にある哲学思想や人との向き合い方等々についての解説をお聞きし、多角的な視点で鑑賞することができました。

これまで「孤高の画家」というイメージが強かった従来の野十郎像に捉われることなく、様々な濃密な人間関係の中で生涯絵を描き続けた姿、人間的な魅力が伝わってくる素晴らしい展示でした。

福岡に生まれ育ち、東大農学部水産学科を首席で卒業後も、世俗的な流行や評価に振り回されずに自らの意志と理想、我が道を歩み続けた髙島野十郎。

1960年、野十郎70歳時に東京オリンピックに伴う道路拡張のため、青山のアトリエからの移転を求められて柏市増尾に転居。
85歳で死去する前年まで個展を開催するなど、旺盛な製作意欲でした。

本企画展は、千葉県立美術館を皮切りに、福岡、愛知、大阪、東京、栃木でも開かれます。
千葉では、今月28日(日)までの開催ですので、ぜひお見逃しなく!

野十郎は晩年過ごした柏の地を「パラダイス」と呼んでいたとか。
その柏の小学校では、今回の企画とコラボして野十郎について学び、最後は県立美術館で作品を鑑賞する予定だと学芸員の方からお聞きしました。

県立美術館の改革により、魅力的な企画展が開かれ、若手の優秀な学芸員さんも加わって活気づいていることは、嬉しい限りです。
これからも気軽に美術館や博物館を訪ね、楽しんでいきたいと思います。