臨時議会議案調査その2・コロナウイルス医療体制
明日は、臨時県議会です。
昨日もお伝えしたとおり、新型コロナウイルス対策についての議案が3本審議されます。
所属の健康福祉常任委員会では、医療崩壊を防ぐためどのような医療提供体制をつくっていくのか?
質疑したいと思います。
特に、感染爆発、オーバーシュートを想定しての「臨時の医療施設」の設置に30億円が補正予算で計上されています。
マスコミが先行して「臨時の医療施設を幕張メッセに1000床」と報じてきました。
臨時の医療施設は「万が一」の備えとして否定するものではありません。
その一方、それに至る前段階で「医療崩壊」を防ぐための対応を速やかに実施すべきではないか?
今コロナ患者を受入れている医療現場の厳しい実情を踏まえ、病院や医療従事者の方々に対する支援こそ、
真っ先に行う必要があると思うのです。
県が4月2日に示した「感染症拡大を見据えた医療体制」においては、「移行期」フェーズオレンジ
(重傷者20~100人、中等症患者数100~500人)における目標病床数は850床。
蔓延期であるフェイズレッド(重傷者100~300人、中等症患者数500~2500人)では、1700床の確保を目指すとしています。
今回の「臨時の医療施設」を開設する時期は、この1700床での受入れが不可能となることを見据えてのものであり、
新型コロナ特措法第48条1項に規定されているものです。
現状で入院受入れ可能な病床数は、400床を上回る床程度なので、さらなる病床数を増やすためには、
特段のインセンティヴをつけなければ進まないものと思います。
特に、国の専門家会議の提言では、各都道府県において重傷者・中等者等に対応する病床を集中的に受け入れる「重点医療機関」を速やかに設置すべきと提言しています。
千葉県において、1700床を確保するうえでも、コロナ患者を受入れている医療機関への医療資器材の優先供給はもちろん、医療従事者等への特殊勤務手当等も含めた財政支援が必要不可欠です。
他県ではすでに行っているところもありますが、千葉県ではまったく手つかずです。
議案第3号は、軽症患者2000室の療養施設として、ホテル等を借り上げる費用です。
現時点においては、成田のホテル250室と柏のホテル56室を確保しており、千葉市や船橋市においてもそれぞれ100床程度の確保が見込まれています。
入院待ちで自宅療養していた軽症者が死亡するというショッキングな事案を受け、国も原則自宅療養を見直すよう通知しました。
これを受け、千葉県では今後どのようにホテル療養を運用していくのか?
地域の救急医療や通常の診療体制に支障をきたさないよう地区医師会と連携した「地域外来・検査センター」設置の動きも後押しする必要があります。
県の新型コロナウイルス感染症対策本部会議は、4月10日以降、開かれていませんが、国の緊急経済対策に盛り込まれた施策への対応も待ったなしです。
明日の常任委員会では、千葉県の医療提供体制の考え方について、しっかり質疑したいと思います。
画像は、咲き始めた庭のスズランとブルーベリーの花。
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