令和3年4月臨時議会 健康福祉常任委員会 審議状況(入江質疑箇所)

2021年4月20日(火)

なお、質疑要旨は正式な議事録ではありません。

議案第5号専決処分の承認について
高齢者・障害者入所施設等職員へのPCR検査実施の専決処分40億円について

質問

4月12日時点で県の管轄の検査については、対象施設1,505に対して実施施設が867、実施率が57.6%と説明があったが、検査を希望しない施設について県はどのようにその理由を把握しているのか。

また、それらの課題を踏まえ、今後の検査の実施拡充に向けてどのように働きかけていくのか。

(入江委員)

回答

検査を希望しない理由については、系列の医療機関で定期的に検査を受けられること、市町村の検査を受けられること、日本財団の無料の検査を受けられること、また、スクリーニング検査に対する疑問を感じている、などの回答をいただいている。県としては、高齢者施設におけるクラスターの未然防止が重要であると考えていることから、今後も市町村や関係団体と連携し、検査の意義を説明し、積極的な検査の実施を働きかけていく。

(高齢者福祉課長)

質問

一部報道において、検査を希望しない施設において陽性者が出た場合、人手不足になるというようなことも指摘されているが、そのことについて県はどのように考えているのか。

今回の検査実施における陽性率はどのくらいか。

また、クラスターをおさえるための検査と認識しているが、高齢者・障害者施設等でのクラスターの動向についてはどのようになっているのか。

(入江委員)

回答

県で把握している検査を希望しない理由としては、特に人手不足を理由として挙げている所はないが、職員への不安を助長させるとか、風評被害になりかねないなど、施設運営への影響を懸念する理由はいくつか把握している。また、検査の陽性率については、政令市・中核市を含む全県での検査結果として、約2,600施設の職員7万7千人に対し検査を実施し、30人が陽性であり、陽性率は0.039%となっている。

(高齢者福祉課長)

質問

高齢者・障害者施設等でのクラスターの動向は、現在どのようになっているのか。

(入江委員)

回答

県内の新型コロナウイルス感染症の集団発生事例は、昨日まで、県、保健所設置市発表分を合わせて、285件発生しており、そのうち、高齢者施設及び障害者施設における集団感染事例は、高齢者施設で95件、障害者施設で13件発生しています。

なお、集団発生事例の月別発生件数では、令和3年1月の71件が最多となっており、1月以降は減少傾向となっております。

(疾病対策課長)

質問

さきほどの説明で、本日20日から5市においてまん延防止等重点措置が適用されるとの話だったが、中核2市を除く松戸市・市川市・浦安市、このエリアにおいて、国の基本的対処方針では高齢者施設等にあたる従業員に対する検査の頻回実施、また、歓楽街で陽性者が出た場合の重点的検査の実施、こちらをまん延防止等重点措置の適用の場合は新たにプラスして行うと聞いている。これに対し県としてどう考え取り組んでいくのか。また、それに伴う財源措置について、今回の議案10号には入っていないが、そこについてもお答えいただきたい。

(入江委員)

回答

歓楽街等でのPCR検査につきましては、現在、実施方法について検討を行っているところです。今後は、検査を速やかに実施できるよう、関係機関と協議を進めてまいります。

また、財源措置については、速やかに実施できるよう、財政当局と協議してまいります。

(疾病対策課長)

回答

高齢者施設等の従業員等に対する検査については、4月から6月にかけて月1回の実施を予定しているところだが、今回のまん延防止等重点措置が適用される市川市・松戸市・浦安市の3市については、5月に2回実施することとしている。対象施設としては約310施設1万4千人が対象となる。

また、これに伴う財源措置としては、4月から検査にかかる予算として40億円計上しているが、積算単価については昨年度実施した検査の単価の中で最も高い単価を用いて積算した。その後、検査会社と協議した結果、予算より低額で契約ができたことから執行額が抑えられ、今回の追加分についても現計予算の範囲内で実施できるものと考えている。

(高齢者福祉課長)

質問

歓楽街の重点的検査の実施についてだが、国に定期的に実績報告をしていくとのことだが、具体的なスケジュールやどのような方法を考えているのか、今時点でわかっている詳細を教えていただきたい。

また、さきほどクラスターの動向について説明いただいたが、ピークは過ぎ収まっているような傾向も示されたが、国の集中一斉検査の政策効果について県はどう評価しているのか。

(入江委員)

回答

繁華街等でのPCR検査ついては、今まさに関係する自治体と協議を進めていく段階であり、現時点では、具体的な市町村名等は申し上げられません。

今後速やかに協議を進めてまいります。

(疾病対策課長)

回答

一斉検査の政策効果については、3月に実施した検査の結果、これまでに30施設30人の職員が陽性となっている。これらの施設に対しては保健所が早期に介入することで、これまでクラスター化した施設は1施設もないことから、感染拡大未然防止に効果があるものと考えている。

(高齢者福祉課長)

要望

検査を希望しない施設にも協力いただき、検査を行っていただくにあたり、職員が不足した場合に応援職員を派遣する県事業があるということをしっかり伝えてほしい。県の検査だけでなく進められているという背景も理解できたが、これからもクラスター、集団感染のリスクが高い高齢者・障害者施設等における検査の実施を進めていただきたい。また、歓楽街への検査の実施についても協議するとのことだが、わかった時点で議会の方にも情報提供をお願いしたい。

(入江委員)