もう原発は動かさない!発信する女たち6.2集会
6月2日(土)
脱原発をめざす女たちの会主催の集会に参加するため、
神保町の日本教育会館へ。
司会は、アイドルグループ制服向上委員会会長の橋本美香さん。
開会宣言とともに、飛び入りゲストの紹介が。
誰かしらと期待していると…
「スケジュールがぽっと空いたので、鴨川からやってきました。」と
加藤登紀子さんが登場。
福島在住の詩人和合亮一さんの詞に伊藤康英さんが作曲した「貝殻のうた」
を披露。
この曲を含め4曲が入ったCDの売り上げが日本チェルノブイリ連帯基金に
全額寄付されるとのこと。
基調講演は、国際環境NGOであるFoE Japanの満田夏花さん。
「福島の現状と再稼働問題~市民社会の目線から」と題して、
避難と除染のはざまで悩み苦しんでいる福島の現状、
「避難の権利」や原発被災者の生活再建支援法案の動き、
健康管理調査の問題点、大飯原発の再稼働問題など
精力的な活動を理路整然と分かりやすく報告された。
20代後半くらいとお見受けしたが、若手の頼もしい活動家だ。
発信する女たちパート1では、田中優子さん(法政大教授)、神田香織さん
(講談師)、渡辺一枝さん(作家)、坂田雅子さん(映画監督)、
上野千鶴子さん(ウィメンズアクションネットワーク理事長)と
ベテランの論客が揃い、それぞれの思いが伝えられた。
力を込めて話す神田香織さん
パート2では、「福島に生きる選択・福島を離れる選択」をテーマに、
福島の若い女性4人が登壇し、震災後の生活や今の心境について、報告。
◆福島を離れて学生生活をしながら、福島の妊産婦や子どもたちを支援する
ボランティア活動をしているOさん
「私も福島で子どもを産み、育てたい。原発の収束までに何十年もかかると
思うが、自分たちが声をあげていくことで将来はきっと変わる。私たち世代が
この問題と今から向き合い、行動していきたい。」と明るくきっぱりと語ってくれた。
◆福島の短大に通いながら、県内の仮設住宅を訪問し「がんばっぺ体操」を
一緒にしたり、「ハッピーナッツクッキー」を手作り販売し活動しているTさん
「本当のことを知るための放射能の正確な数値が知りたい。
リスクコントロールには、情報と経験が大切。福島を忘れないでほしい。」
重い現実をしっかりと受け止め、精力的に活動している。
◆昨年、転職し郡山から千葉へ転居。ふくしま女子によるふくしま女子のため
の任意団体「ピーチハート」を結成し、心と身体と向き合うためのプログラム
の企画、運営をしているMさん
「本音ではなすことができなくなってしまった福島女子、今後お母さんになる
女子世代が本音で語れる場づくりをめざし、料理教室や女子旅を通して
ネットワークしていきます」と可愛らしく力強く語ってくれた。
◆福島第一原発から10キロ圏内に住んでいたKさん
「除染はお金のムダだ。帰りたいけど、住めないことはみんな分かっている。
先が見えない。将来が想像できない。原発を稼働するといっている政治家や
役人がいるが、いっそ国会を福島に持ってきて家族ともども20年住んでから
安全だというべきではないか。」
淡々とした口調の中からも深い悲しみが伝わってきた。
女たちは今も昔も命を脅かす危機に対し、声をあげ、闘ってきた。
それは生命を育む生物体として、ごく自然な反応なのかもしれない。
だからこそ、女たちがつながり、行動することで社会は変われるはず。
安全や命よりも経済を優先する原発再稼働は、断じて認められない。
これからはもっと若い世代と手をつなぎ、子どもたちに平和な未来を
手渡していきたい。