6月議会を前に
5月最後の週は、議案説明や聞き取り、消費者問題学習会、千葉弁護士会
有志との原発被害救援活動にあたっての県との意見交換、原稿書きなど、
予定がびっしりの毎日でした。
6月1日(金)には、JR長浦駅近くにある袖ヶ浦福祉センターを会派で視察。
約束していた時間より30分も早く到着し、9時半から職員の方々に対応して
いただきました。
こちらは、主に知的障がいのある子どもから大人までが生活する施設として
40年以上前に設立されましたが、施設から地域への障がい者施策の流れ
により、グループホームも運営しており、昨年は小規模なケアホームも
つくったとのこと。
千葉県福祉事業団の小川理事長、田村センター長から、施設の説明や
経緯を聞き、その後、館内を案内していただきました。
施設内の写真や説明は、山本友子さんがブログに詳しくアップしているので、
そちらをご覧ください。
デジカメを持っていったにもかかわらず、家のパソコンからSDカードを外し
忘れ、データを保存できませんでした。
というわけで、あしからず…。
正午まで時間を割いていただき、職員の皆さんにはお世話になりました。
感想ですが、これまで施設で暮らしてきた重い障がいのある方々が地域で
生活できる体制をつくっていくことは、生半可なことではできないとの思いを
強くしました。
千葉県は今年度予算でそのためのモデル事業をスタートさせます。
夏頃まで事業者を公募する予定と聞きましたが、県としての明確で
ゆるぎないビジョン、継続性が求められます。
民間のやる気、個別の事業に頼るばかりでは、広がりも期待できません。
ですが、先日訪れた北海道のはるにれの里のように、重い障害がある方も
地域で当たり前に自分らしく尊厳を持ちながら生活できる千葉県をめざして
官民が連携し、歩みを進めてほしいと思います。
センターを後にし、山本さんお勧めの袖ヶ浦公園で昼食タイム。
里山を借景にした公園は、あやめ・かきつばた、水連が咲き誇り、
市民の憩いの場となっていました。
食事を終えて、一同で県庁へ移動。
その後、夕方からの院内集会に参加するため、国会に向かいました。
「バックラッシュを跳ね返して、新しい時代へ」をテーマに、北海道から
九州まで全国の元気な女性たちが大集結。
もちろん男性も多数参加。
司会進行は、元千葉県議・市民ネットの岩橋百合さんと八ッ場ダム同志・
角倉群馬県議のお連れ合いで千代田区議の小枝すみ子さん。
大阪豊中市の女性センター館長を雇止めされた裁判で歴史的勝訴判決を
最高裁で勝ち取った三井マリ子さん、裁判を支えた早大の朝倉むつこさん、
紀藤正樹弁護士、上野千鶴子さんが登壇し、男女共同参画基本法
成立直後の2000年以降、日本中に男女平等の流れを押し戻そうという
動き(バックラッシュ)について、語りました。
上野さんが「ネオリベラリズム、ネオナショナリズムとバックラッシュは
2000年代に同時進行した」と明快な説明。
つまり小泉政権下で既得権益の解体、規制緩和や・競争主義の新自由主義
が進み、そこで生じた社会への不満、怨嗟が新興勢力としての女性たちに
向けられ、それと同時に保守の亀裂を修復するために新たなナショナリズム
が台頭したということ。
日本国憲法を出すまでもなく男女が互いの人権を尊重し、ともに協力し合い
ながら、男女平等社会をつくっていくことが、なぜこの日本ではこんなに
難しいことなのだろうか?
ただ一人男性パネリストである紀藤弁護士はご自身の高校入試の時に
男女不平等を実感し、唖然としたとのこと。
地方の進学校だったが、入学定員300人の内訳が男子200人、
女子100人と決められており、初めから女子のハードルが高い。
当然、女子の方が優秀だったが、「男らしさ、女らしさはあっても、同じルール
でないのはおかしい。公正な機会がなければ、いかさま賭博ではないか」
と思っていたそうです。
こういう感性が希望につながります。