台風13号の爪痕/茂原への現地視察【その2】
一昨日は、会派有志で茂原を現地視察しました。
その1からの続きですが、茂原市役所を後にし、一宮川が越流したエリアに移動。
こちらでは令和元年10月豪雨被害を受け、護岸法立て(のりたて)工事が進められています。
川沿いには住宅地が広がっているため、河川の拡幅工事は難しく、護岸の傾斜を急角度にすることで受け止める水量を増やす工法です。
しかし、川沿いの住宅地は堤防より低くなっているため、川からの越水で浸水被害がまたもや発生してしまいました。
田中市長からもお話をお聞きしたとおり、地形的問題が多分にあるようです。
ハード面だけでの整備では難しいことも現地視察で理解できました。
その後は一宮川水系流域治水プロジェクトの一大事業でもある調節池へ。
上流に近い中流域に位置しているこの場所は、水田地帯だったとのこと。
既設の12ヘクタールほどの調節池の対岸には40万㎥を貯水できる調節池の増設が進められています。
既設分だけでも用地買収を含め100億円を超える事業費と聞いて驚きました。
今回の台風13号ではこれら調節池に川からの水が流入し、満水に。
調節池の効果を実感することができました。
最後に向かったのは、県立長生の森公園。
県が災害廃棄物の仮置き場として提供したのですが、視察時は公表されておらず、一般家庭からの搬入受入は、翌日15日(金)からということでした。
当日は茂原市建設業組合の皆さんが回収作業に協力し、トラックで次々と廃棄物を運び込んでいました。
仮置き場には、真っ黒に日焼けした茂原市役所の職員の方々の姿が。
翌日から始まる家庭からの受入に備え、分別エリアの設置作業に取り組んでおられました。
昨晩、県防災危機管理部から届いた第7報では、茂原市内の床上浸水は445戸、床下浸水は343戸と県内でも最大の被害となっています。
災害廃棄物の処理に係る費用負担についても、地元負担がどれくらいになるのか、田中市長も懸念されていました。
私たちも茂原の方々の思いを共有し、20日(水)当会派の代表質問で言及する予定です。
現地視察を踏まえ、質問内容も再考し、当日は現地の状況が分かる配布資料も準備しています。
立憲民主党会派として、県の迅速な取組や連携を促し、一日も早い復旧に向けて働きかけてまいります。
いつどこで起きるか分からない豪雨災害に備え、県内の流域治水対策を進めていきます。
気候変動への対応についても、引き続き県議会において取り組む所存です。
今回の視察に際し、ご多忙にもかかわらず丁寧にご対応いただいた関係者の皆様に改めて感謝いたします。
今後ともご指導のほど宜しくお願い申しあげます。