見えない!新型コロナウイルスの収束

会派同僚議員と県医師会へ

今日から新年度が始まります。
毎年この時期は春の到来を喜び、新たな門出を祝う躍動感溢れる季節でもあります。
しかし、今年は新型コロナウイルスの嵐が吹き荒れ、桜の開花さえも物悲しく感じてしまいます。

千葉県は、昨日31日時点での新型コロナウイルス感染者は、176人と発表しました。

東京での感染爆発が身近に迫り、千葉県でも障害者施設における大規模クラスター感染への対応に、現場は奔走しています。
疾病対策課や保健所を先頭に健康福祉部をはじめ、部局横断的な対策が検討され、国や市町村との連携で感染拡大防止に取り組んでいるところです。

この非常事態に際し、私たち議員のなすべきことは何か?
やれることは限られていますが、少なくても担当職員の職務遂行を妨げる不要不急の要求は控えること、正確な情報を伝えることではないかと思います。

先月23日に会派同僚議員と県医師会を訪ね、感染症の専門家から新型コロナウイルスについてお話を伺いました。
松戸たかまさ議員が以下のとおり、的確に概要をまとめておられます。

松戸たかまさ議員 Facebook 3月26日投稿より(Facebook投稿記事へのリンク

先日、千葉県議会の同僚議員とともに千葉県医師会館を訪問し、新型コロナウイルス感染症に関して専門家の方から話を伺ってまいりました。
専門家から頂いた情報の概要を書かせていただきます。

(1)陽性のうち8割程度は症状が軽く、通常の風邪症状であり自宅療養で治る。ただ現在の感染症法では、症状が軽くても強制入院となるため、検査を一気に増やすことで軽症者が急増すると医療崩壊を招く可能性がある。重症・重篤患者に対する重点的な治療体制づくりが不可欠である。

(2)高齢者や心臓系の疾患がある方、人工透析中の方、癌治療中の方等については重症化・重篤化する危険性が高いため、注意が必要である。また高齢者施設、社会福祉施設の対策が必要となる。

(3)感染者の致死率は各国の医療資源に依存する。イタリア等については財政難により医療資源が削減された結果、医療崩壊が発生してしまっていると考えられる。今後、医療後進国に感染が広がると危険性は高まる。

(4)クルーズ船での感染状況を見ると、無症状感染者(不顕性感染者)はせいぜい有症状感染者の2倍から3倍程度と推測できる。一部で言われているような規模の無症状感染者はいないと推測される。

(5)今回のウイルスは飛沫感染。少量(単体)のウイルスにより即感染するという訳ではなく、ウイルスを含む大きな飛沫を吸い込むことで感染するリスクが出てくる。空気中を霧のように浮遊するエアロゾルによる感染は通常であれば考えられない。ウイルス単体はマスクを通過してしまうが、飛沫感染を防ぐという観点からは、サージカルマスクで十分効果がある。

(6)完治した後に再度感染するということではなく、自分自身の中に完治せずに残っているウイルスが再活性化し、再び感染症状が出てくる可能性はある。

(7)現段階では効果的に感染を抑え込んでいるが、今後他の国と同様に二次曲線的に増加する可能性は低くはない。

(8)「保健所」の調査能力が素晴らしく、非常に効果的に感染者数の増加を抑制している。ただ保健所によっては厳しい状況に追い込まれている所が出始めている。

様々な状況を考えると、すぐに感染がなくなることは考えられず、数年はくすぶり続ける可能性が高いとのことです。
私も正確な情報を入手し、千葉県内の体制整備に繋げられるよう引き続き取り組みます。

今の局面は、感染者の2割と言われている重症患者の命を守るための病床の確保、医療提供体制の整備、医療崩壊を防ぐためのスキームづくりが喫緊の課題だと思われます。