新型コロナ感染症PCR検査 印旛保健所「陽性率」
明日14日、政府は緊急事態宣言の解除基準を示すことになっています。
すでに特定警戒都道府県に指定されている東京、大阪、そして本県については引き続き指定される見通しです。
解除基準の原案では、感染状況、医療提供体制、PCR検査などの監視体制の3点から総合的にみるとされています。
しかし、全国での画一的な基準作りは困難であり、また「第2波」を防ぐためには厳しい基準も求められています。
特定警戒自治体である大阪、愛知、茨城、群馬島ではすでに自粛解除へ向けた独自基準も示しています。
一方、東京や北海道については特殊な事情があり、なかなか基準が示しづらいことは理解できますが、千葉県ではその検討すら進められていないようです。
何よりも基準に係る各種データが「見える化」されていない点について、この間、県当局に問題提起してきました。
特にPCR検査の「陽性率」については、県全体の数値は出されていますが、地域ごとのデータは公表されていません。
ご存じのとおり、県内でも都心に近い松戸などの東葛地域の患者数は増加しています。
佐倉市は県内自治体で8番目、直近の感染者は30人です。
しかし、南房総地域では患者数はゼロか一桁の自治体もあり、地域差は歴然としています。
そのような中、先週8日県主体の「地域外来・検査センター」が松戸市内の病院でようやく開設され、ドライブスルー方式のPCR検査ができるようになりました。
地域医療の崩壊を防ぐ意味でのコロナ患者のトリアージ機能の役割が期待されています。
このような機能が印旛地域でも必要との認識の下、関係者の検討が進められていると聞いています。
しかし、どの時点で踏み切るべきか?
どのくらい市中感染が広がっているのだろうか?
地域におけるPCR検査の陽性率など客観的なデータが必要ですが、公開されていません。
そこで、私は先月から印旛保健所とお隣の習志野保健所における「陽性率」のデータ開示を求めていたのですが、ようやく先ほど手元に届きました。
4月1日~30日の印旛保健所における検査件数は391件、うち新規件数は331件で陽性者数は38、陽性率は11.48%です。
同期間の習志野保健所では、検査件数826件、うち新規件数690件、陽性者数60で、陽性率は8.7%という結果でした。
陽性率が高いということは、市中感染が広がり、潜在的な感染者を把握できていないことが推測されます。
千葉県感染症情報センターの直近の週報では、5月3日時点までの千葉県の陽性率は、9.1%となっています。
*詳細は以下のとおり
県衛生研究所および県内の保健所では、2020 年第 18 週(2020 年 5 月 3 日時点)までに 8,554 例(検体数 10,774)について新型コロナウイルス感染症の検査を実施した。市中感染 (濃厚接触者含む)・輸入例疑い事例は 9,646 例(うち陰性化確認 1,683 例)の検査を実施し た。そのうち陰性化確認を除いた 7,963 例のうち陽性は 721 例(陽性割合:9.1%)である。
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8日にPCR検査の「陽性率」の公表を始めた東京都では、7日時点で7.5%でした。
以降、都は民間医療機関での検査結果も踏まえ、毎日陽性率を公表する方針であり、感染動向をつかむ指標の一つとするとのこと。
また、大阪府も「陽性率」を外出自粛・休業要請の段階的解除を判断する独自基準の指標とし、7日連続で満たすべき3項目の一つに「陽性率7%未満」を挙げています。
千葉県でも、上記の「陽性率」のみならず、様々なデータの「見える化」を早急に行い、政策判断を行う上での客観性を担保すべきだと思います。
画像は、佐倉市新町にある「ゆめガーデン」伊藤雅通さんのお庭。
ガーデニングの師匠のレクチャーを伺いに時々訪ねます。
今の時期は、バラが真っ盛りです。