県内に放射性廃棄物最終処分場

5月22日(火)

午前中からの会議を終え、夕方4時から資源循環課と産廃指導課にヒアリングを
お願いした。

そもそも震災ガレキの広域処理について、その後千葉県の現状は
どうなっているのかを聞き取る予定だった。
が、しかし、ちょうど前日21日(月)に横光環境副大臣が県庁を訪れ、
放射性廃棄物最終処分場確保の要請があり、森田知事が建設に同意、
協力すると答えたと今朝の新聞紙上で報じられた。
この件についてのやり取りは、一足先に同僚の山本友子さんがブログで
紹介しているので、ご覧いただきたい。

震災ガレキの広域処理については、4月6日の国の要請通知後は、
ほとんど進展がないとのこと。
県内では市川市が正式に協力したいと表明しているが、
独自の最終処分場もなく、事実上は難しい。
手を挙げた千葉市は政令市で県とは別ルートで進めているので、
詳細は分からない。

また、21日に岩手県と宮城県は県外自治体に要請する広域処理量の見直し
結果を公表したが、岩手は当初見込みの2倍、宮城は3分の1となり、
両県あわせて約4割減となった。
ということで、全体的に広域ガレキ問題はトーンダウンしてきた感がある。
宮城県と仙台市の最終処分場もだいぶ余裕があるようだが、将来的な
処分場建設は難しいので、どこもいっぱいにしたくはないのだろうが、
千葉県内の最終処分場も、どこも余力があるとは思えない。

また、産廃業者による民間ルートの処理も、自治体の受け入れと同時にスタート
するとのことで、県内の動きはまだないとのこと。
後日、これらの資料提供を求めたが、さしあたっての問題は
放射性廃棄物最終処分場建設に移ってきたようである。

県担当者は「国有地には水源地もあるので、その点の配慮は国に求めた」
とのことだが、そもそも8000ベクレル以上のものを埋め立てる危険性に
ついての危機感が感じられず、特措法で決められているからの一点張り。
現実にはすでに8000ベクレル以下で埋め立てられた処分場から、
漏れ出しているではないか。
国が処分場の事業主体となっても、管理運営は民間委託になる可能性も
あり、現在のノウハウで安全性が担保されるとは思えない。
放射性廃棄物は安易に埋めるのではなく、放射能管理区域のなかで
厳重に管理すべきではないか。

国が国際的スタンダードを無視し、放射性廃棄物の扱いをめちゃくちゃな
法改正で格段にゆるめたことの大罪はあるが、住民に密着した地方自治体
が「お上に倣え」では、困ります。
「国が責任を持って最終処分場を選定し、決定することになっています」との
逃げ口上ではなく、県民の暮らしと命に寄り添った対応をしていただきたい。
この問題について、引き続き注視していきます。