柏児童相談所へ
12月18日(火)
柏特別支援学校を後にし、午後からの柏児童相談所への訪問を前に
流山の小宮さんの案内で、つくばエキスプレス柏たなか駅に到着。
12月議会に柏北高校跡地の土地建物とURの土地を一体的に売却処分する
議案が出されていたところである。
この土地については、柏市から医療や福祉、教育施設等を誘致したいとの
希望があり、柏市との協定締結を前提に医療法人へ売却される。
看護大学が建設される見通しとのこと。
県とURの土地については、高低差や面積差があるために価格差が
あるとの説明は受けたが、納得できないところがあったため、
現地を確認してきた。
昼食をはさみ、午後からは柏児童相談所を訪問。
鏡所長と高木次長、本庁の担当副課長が対応してくださった。
この時間にちょうど一時保護所のクリスマス会が始まったということで
その様子を見せていただく。
せまい部屋に小さい子どもから高校生、そして職員の皆さんが集まって
ダンスや歌、ハンドベルの演奏で大いに盛り上がっていた。
児童福祉司や児童心理司の職員も大学院を卒業したばかりの若い人が
多いそうで、頼もしい限りだ。
温かい雰囲気がじんわりと伝わってきた。
早速、施設内を案内していただく。
食堂から中庭を見ると、大きな銀杏の木が数本見える
ぎんなん拾いも恒例行事とのこと
次は、子どもの心理状況を診断するための特別な部屋へ
手前が箱庭心理診断のための砂
この砂の上に子どもたちが人や物のフィギュアを配置し、その様子を
児童心理司が観察し、子どもの心を読み解いていく
職員室も案内していただき、今年から配置された県警OBの方とも
お会いすることができた。
正しくは県警OGで、所長ともども女性である。
県庁でもまだまだ少ない女性の管理職が責任の重い現場で
活躍しているのは、とても嬉しいことだ。
40年以上前に建てられた施設だが、室内はきれいに整頓され、
玄関にはクリスマスツリーが飾られるなど、心配りが行き届いた
明るい雰囲気だった。
とはいえ、こちらの一時保護所も25名の定員を超え、前の週は30人の
子どもたちが生活していたとのこと。
年齢が低い子どもは里親に一時保護委託しているが、高校生までの
異年齢の子どもたちが集団生活を送る、それも傷ついた子どもたちと
いうことを考えると想像を超える苦労があるにちがいない。
一時保護所で数カ月も生活する子どもたちも増えており、
少しでも子どもたちに良い環境で過ごしてもらいたいものだ。
受け皿となる児童養護施設が圧倒的に不足していると、改めて実感。
先の12月議会一般質問でも取り上げたが、県内の環境整備に向けて
早急に財政投入し、ハード・ソフト両面で進めていく必要がある。
管内の人口は減っているのに、児童虐待件数は前年度132%の伸び率で
県警からの通報が増加しているとのこと。
ご近所から「子どもが泣いている」との通報を受け、相談所の職員が
家庭訪問したところ、夫婦喧嘩だったりするケースもあるそうだ。
地域での人づきあいが希薄化し、顔を合わせて子育ての悩みを相談する
機会も少なくなり、間接的に通報という形で行政に対応が求められる
ケースも増えている。
いろいろと現状を教えていただいていたところ、
トントンとドアのノックが…。
「緊急ケース会議をここで開きたいのですが」
ということで、急きょ私たちは部屋を出ることに。
毎日本当にお忙しいところ、柏児童相談所の皆さんに丁寧に対応して
いただき、ありがとうございました。
今後とも子どもたちの命と安全を守るためにご尽力をお願いします。