ハイティーンズサポートちば総会/15歳からの社会保障

今日はNPO法人ハイティーンズサポートちばの総会に出席。
同団体は発足3年目を迎えましたが、私はその前身である「県立定時制高校の夜間給食を考える会」のメンバーとして、2016年から足掛け8年間、活動をともに進めてきました。
この間、夜間給食は廃止され、それに変わる夕食の提供は各学校でそれぞれの形で実施されてはいますが、定時制で学ぶ子どもたちを取り巻く環境はより一層厳しくなっています。

NPOが定時制高校において先行的に進めてきた「居場所カフェ」事業は、昨年度から千葉県独自の相談支援事業として5校で実施され、今年度は10校での予算計上もされています。
県がこの事業を委託しているのは、中核地域支援センター。
県の対象横断的ワンストップ相談事業の拠点ですが、各学校における相談居場所事業がどのように展開されているのか、その全容は掴めていません。

学校現場では「うちの学校には喫茶店はいらない」といった誤った認識を持つ管理職もいるとか。
委託先に丸投げではなく、この事業の目的をしっかりと理解してもらう必要があります。

総会終了後は、社会福祉士の横山北斗さんの記念講演。
「なぜ15歳からの社会保障が必要なのか?」と題して、社会保障制度の利用申請のハードルの高さ、とりわけ憲法25条で保障されている生存権である生活保護に対する理解不足やスティグマと呼ばれる差別・偏見によって制度の利活用が阻まれ、不利益が生じている現場の課題解決の実例を取り上げた本「15歳からの社会保障」を出版したとのこと。
義務教育を終えて社会に出る前に社会保障制度に対する正しい理解が必要であり、現状を変えるために一人ひとりの草の根の運動と政治への働きかけの重要性を訴えられました。

会場には、高校教員、スクールソーシャルワーカーや社会福祉士、議員など様々な分野の方々が集まり、活発な意見交換が行われました。

「制度」中心から「人」中心へ。
一人ひとりに寄り添い、伴走できる仕組みづくりが求められています。