令和5年6月定例県議会 健康福祉常任委員会 審議状況 健康福祉部/病院局(入江質疑箇所)

令和6年7月5日(水)

なお、質疑要旨は正式な議事録ではありません。

健康福祉部

議案第9号 抗インフルエンザウイルス薬の購入について

質問

抗インフルエンザウイルス薬の備蓄計画によると、今年度中にリレンザ、イナビル、ゾフルーザを購入することになっているが、薬価や使用期限等はどうなっているのか。

(入江委員)

回答

薬価は、リレンザは1ブリスター当たり127.7円で、1人当たり2,554円、イナビルは1 キット当たり2,179.5円で、1人当たり4,359円、ゾフルーザは1 錠当たり2438.8円で、1人当たり4,877.6円です。使用期限はリレンザ及びイナビルは10年、ゾフルーザは6年です。

(荒木薬務課長)

質問

これまで備蓄したウイルス薬の使用実績はあるのか。また、今年度廃棄が予定されているリレンザ19万3300人分と示されているが、その費用を聞かせてほしい。

(入江委員)

回答

使用実績は、平成23年3月、東日本大震災の際に、海匝保健所を通じ、被災地へタミフル260人分を供給しました、なお、この供給分は同年11月に中外製薬から同量の寄付を受けているところです。

また、平成29年3月、鳥インフルエンザ発生の際に、中外製薬に使用の了承を得て、管轄保健所を通じ、防疫従事者へ予防投与としてタミフル147人分を供給しました。

さらに、令和2年度の鳥インフルエンザ発生の際においても、中外製薬に使用の了承を得て、管轄保健所を通じ、防疫従事者へ予防投与としてタミフル1,586人分を供給しています。

次に、今年度廃棄予定のリレンザ19万3,300人分に係る処理費用として、約270万円を見込んでおります。なお、収集運搬費を含めると約310万円を見込んでいるところです。

(荒木薬務課長)

諸般の報告・その他

5月臨時議会補正予算の対応状況について

質問

子どもの成長応援臨時給付金が、5月の臨時議会の補正予算として提出されたが、支給時期はいつ頃になるのか。また、県の制度に上乗せ、横出し的な給付を行う市町村について把握しているのか。

(入江委員)

回答

千葉県子どもの成長応援臨時給付金は、物価高騰の影響を踏まえ、習い事や体験活動などにかかる経費の負担を軽減し、将来を担うこども達の豊かな成長につながる機会を得られるよう、小学校1年生から中学校3年生までを対象に1人当たり1万円を県独自に支給するものです。

この給付金につきまして、支給時期が決まっている52市町村のうち、公務員を除く児童手当の受給者など、申請が不要な積極支給の対象者について、10市町村においては7月、35市町村においては8月、7市町村においては9月以降に支給が開始される予定です。

また、公務員や高額所得など児童手当の受給対象ではない、申請が必要となる対象者につきましては、3市町村においては7月、13市町村においては8月、26市町村においては9月、9市町村においては10月以降に支給が開始される予定です。

また、市町村で独自に支給を行うところにつきましては、6月12日現在、35市町村において、千葉県子どもの成長応援臨時給付金の支給に併せて、県の給付金の対象とならない未就学児や高校生等を対象とした市町村独自の支援が予定されています。市町村独自の支給を行わないと回答したのが17市町村、検討中と回答したのが2市町村となっています。また、1市町村においては、県の給付金1万円に独自の支給である1万円を上乗せし、計2万円が支給される予定
です。

(尾関こども家庭対策監)

コロナ5類感染症移行後の対応について

質問

コロナの5類感染症移行後の対応について何点か伺いたい。

特に重症化リスクが高いといわれる高齢者、障害者について絞って伺いたい。

高齢者施設、障害者施設において、7月から9月末まで頻回検査を実施するとお知らせがあったが、対象数や費用、財源等について詳しくご説明いただきたい。

また、今後検査を実施する際の基準や考え方について聞かせていただきたい。

(入江委員)

回答

高齢者施設における頻回検査については、対象は入所施設としており、数としては約1,400施設です。費用は約9億円を見込んでおります。

財源については、国の感染症予防事業費等負担金を1/2充てることが可能となっており、残り1/2は一般財源となります。

また、今後の検査実施の基準や考え方ですが、当該事業はこれまで感染状況等に応じて実施してきたところですが、現在のところ特段の状況の変化がない限り、当該事業は9月末をもって終了する予定です。

(上林高齢者福祉課長)

回答

障害者施設については、対象は入所・居住系施設約140施設で、費用は1億円から2億円の間を見込んでおります。

財源については、高齢者施設と同様、国の感染症予防事業費等負担金を2分の1充てることが可能です。残り2分の1については一般財源となります。

また、今後の検査実施の基準や考え方についても。高齢者施設と同様、当該検査事業は現在のところ、特段の状況の変化がない限り、9月で終了する予定としています。

(鈴木障害福祉事業課長)

要望

一般財源、県の独自負担を5億円強使ってやっていくということで、9月末までという当面の方針のようだが、第9波ということも言われ始めているので、しっかり状況を見て、必要な対策を取っていただきたい。

(入江委員)

質問

各施設でのクラスター発生状況について、5月8日以降も感染が見られるが、その辺りの状況について教えていただきたい。

(入江委員)

回答

高齢者施設においては、施設に対して、新型コロナウイルス感染症が発生した場合には、「感染者発生連絡票」により県に報告するよう求めており、県としてはこれにより感染状況を把握しています。
当該連絡票により把握している発生状況は、4月においては21施設、5月においては17施設、6月においては33施設となっています。

(上林高齢者福祉課長)

回答

障害者施設ですが、高齢者施設と同様に、新型コロナウイルス感染症が発生した場合には、「健康危機発生速報」により県に報告するよう求めており、これにより感染状況を把握しています。

感染者の発生した施設ということで申し上げますと、4月が20施設、5月が22施設、6月が29施設です。
対応としましては、施設長は、患者や感染を10名以上または全体の半数以上発生した場合などは保健所へ連絡することになっており、必要な指示を求めるなどの対応がとられています。

(鈴木障害福祉事業課長)

要望

4月から6月にかけて徐々に件数も増えているのかという印象を持った。引き続き、現場の状況を県も把握して、対応していただきたい。

(入江委員)

質問

高齢者の入所施設について伺いたいが、国の方では5類に移行した後も、重点的に高齢者の入所している施設等での対応を求めているとしており、中でも、医療支援の体制を取るようにということで、コロナが発生した場合の往診、電話等による相談、それから入院の要否の判断と入院調整、こういったことに対応できる医療機関の確保を求めているが、県内の施設における状況について教えていただきたい。また、昨年の6月議会でも同様の質問をしたが、昨年との比較をお知らせいただきたい。

(入江委員)

回答

高齢者施設の入所施設における医療機関との連携の状況については、本年5月8日時点で、ショートステイを含めた入所施設約3、000施設に対して、感染者が発生した場合の往診や入院調整について連携する医療機関を事前に確保しているかどうかといった調査を実施しました。その結果、「確保できている」と回答した施設は、調査対象施設の77.5パーセントという結果でした。昨年度は5月24日時点で、入所施設、約2,200施設に対して、医師の派遣が要請できる協力医療機関を事前に確保しているかといった調査をしたところ、「確保できている」と回答した施設は、調査対象施設の56.3パーセントでしたので、昨年度より多くの施設が、医療機関との連携が取れているという結果になりました。

(上林高齢者福祉課長)

質問

コロナについての重症化リスクが高い高齢者については引き続きの対策を取るようにということで、施設の方々もいろいろ努力を進めている数字として確認することができた。77.5%ということだが、残りの、医療支援の体制が取れていない施設について、県としては今後、どのように対応していくのか。

(入江委員)

回答

施設内で感染者が発生した場合に、往診等を行う医療機関を確保しておくことは、入所者の命や健康を守る点からも非常に重要と考えています。県としても、これまでも通知や個別の電話連絡等によって、施設に対して連携を働きかけてきたところですが、今後もそのような形で引き続き働きかけを行うことと、それから医療機関に対してアンケートを行い、「施設との連携が可能」と回答した医療機関のリストを作成してありますので、希望する施設に対して情報提供するなどの支援を行っていきたいと考えております。

(上林高齢者福祉課長)

質問

続いて、全体の病床の確保についてお伺いする。5類感染症に移行した後も、国からは9月末までは従来のコロナ病床に関わる病床の補助金を2 分の1ということで、当面はすぐに病床をなくさないという方針で進めていると聞いている。

そして、各都道府県においても、9月末に向けて、従来のコロナ病床の確保という形ではなく、移行計画というようなことで、医療提供体制を整備するように定められているが、現在の県の取組状況、そして9月末にどれぐらいのコロナ病床を確保していく方向でいるのか。

また、どのくらいの医療機関の協力を得ていくのか。

(入江委員)

回答

新型コロナウイルス感染症の感染症法上の5類感染症への位置付け変更に伴う入院医療体制については、国からすべての医療機関で受け入れ対応を目指すとされており、県では、段階的な移行という中で、コロナ患者用病床を持つ医療機関において、重症度の高い患者に対する病床を一定数確保しつつも、本年9月末には過去の最大入院患者数である、フェーズ2B体制で重症患者35名、中等症Ⅱ患者328名の合計363名を元に、363床にまで縮減を図っていくこととしています。

なお、取組に関するところについて、コロナ確保病床を持つ医療機関宛に協力依頼としての通知発出や会議での説明等を通じ協力をいただいているところで、6月30日現在での重症患者用の病床数は60床、中等症Ⅱ患者用の病床数は643床となっています。

(小川コロナ対策運営担当課長)

質問

今、6月30日現在という話だったが、9月末においては、最低どれぐらいの病床を確保することで協力を求めているのか。

(入江委員)

回答

本年9月末には重症患者数と中等症患者数の先ほど申し上げました過去最大のところを加味しまして、363床への縮減を図っています。

(小川コロナ対策運営担当課長)

質問

諸般の報告で部長から説明があった保健医療計画のうち、医師確保計画に絞って2点お伺いしたい。

1点目として、今年度末における医師確保の目標総数と現状はどうか、また、専門医別の確保状況や地域の偏在についてはどのようになっているのか。2点目として医師修学資金の貸付制度について、医師確保の実績と今後の見通しについてはどうか。

(入江委員)

回答

1点目について、現行の保健医療計画における医師確保の目標数は今年度の末までに13,146人としています。これに対し、直近データである令和2年末の県内の医師数は12,935人でありまして、これまでの傾向を踏まえますと、現在不足している211人を増やすという目標は、概ね達成可能なのではないかと考えています。

また、専門医別、診療科別の数値についてですが、保健医療計画においては、国のガイドラインに沿いまして、産科、それから小児科に偏在対策の基準となる医師数を設定しているところです。この数値は計画開始時の各都道府県との比較において、下位3分の1を脱するための数値であり、産科においては412人、小児科医においては676人となっています。直近データである令和2年末における本県の産科医数は450人、小児科医数は703人であることから、すでにこの偏在対策の基準となる医師数を上回っている状況ですが、全国的にも医師数は増加していますので、改めて各都道府県との比較における相対的な状況は確認していく必要があると考えています。

それから地域偏在についてですが、保健医療計画におきましては、二次保険医療圏毎の医師の偏在指標を算定しており、全国の医療圏を順位付けすることによって、相対的な状況を把握することとしています。現行計画においては、山武長生夷隅医療圏が下位3分の1に該当する医師少数区域となっています。いずれにいたしましても、今後、これらの各データの詳細な分析を行いまして、今年度末の計画改定に向けた施策の検討を進めていきたいと考えています。

続きまして、2問目ですが、医師修学資金については、平成21年度から制度を開始しており、これまでに貸付を受けた方は、制度開始以来本年5月まで計607名となっています。このうち医学部生として現在貸付を受けている方が297名、貸付をすでに終了した方が276名、また何らかの理由で制度を途中離脱された方が34名となっています。

現在貸付を受けている297名の方は、今後順次、医師として県内で原則9年間就業される見込みです。また、貸付を終了した方のうち、現在返還免除要件を満たす県内の医療機関で就業している方は231名となっています。なお、令和5年度予算としても、63名分の新規貸付枠を計上しているところであり、今後とも幅広く制度を周知するとともに、返還免除要件に沿った勤務とキャリア形成の両立を支援することで、県内で就業する医師の確保に努めてま
いります。

(井本医療整備課長)

質問

この間の貸付制度の拡充として、ふるさと医師支援コースの創設や、対象医学部を増やすなどにより、かなり成果があがっているのだろうと理解した。1点確認したいが、保健医療計画の改定について、令和2年末の医師数が反映されるのか。もっと直近の数というものを捉えて策定することができないのか。

(入江委員)

回答

根拠としている医師数の統計値は2年に1度の発表となっており、令和4年末の値について今年の12月ごろに公表される予定と聞いていますので、次期計画の基礎資料として、これらの数値を使えればと考えています。

(井本医療整備課長)

要望

医師少数区域の山武長生夷隅医療圏については、修学資金制度の中で、当該区域で働くように誘導策がとられているが、引き続き厳しい状況のようである。 医師偏在については、新しい計画の中でしっかりと実現できるよう取組をお願い
したい。

(入江委員)

質問

児童相談所の一時保護所について、6月の代表質問において、児童相談所の環境の改善、また、専門職員の確保等について、質疑をさせていただいたところだが、再質問のところで、一時保護所の直近の入所状況、そして、1人当たりの保護しているお子さんの平均的な保護日数であるとか、最長保護日数をお聞きした。特にワーストということで御答弁いただいたが、今年6月1日現在で直近の入所状況が平均で116%、1番超過となっているのが東上総児相で153%、また、1人当たりの平均保護日数については、令和3年度で75.5日、最長保護日数は520日という答弁であった。

そこで伺うが、これらについての原因分析と対応はどのようになっているのか。具体的に、里親の委託や児童養護施設の受け入れ体制ということについてはどのように現状なっているのか。

(入江委員)

回答

1番大きな原因としては、児童虐待相談対応件数が増え続けたため、児童養護施設や里親委託が十分でない状況にあると考えています。このため、児童養護施設などを増やし、里親委託を増やせるよう進めています。里親委託の児童数は、平成29年度から令和3年度までの間に59名増加しています。児童養護施設についても整備を進めてきたところであり、今月、柏市内に1施設が開所し、来年4月には習志野市内に1施設の開所を予定しています。また、一時保護の長期化解消などへ向けた児童相談所の機能強化として、児童相談所職員の増員や、職員のケースワーク業務の支援や効率化のため、AIを含めたICTの活用を推進しています。

(芝原児童家庭課副課長)

要望

なかなか一時保護所の定員数を増やしても、これだけの超過現象となっている厳しい現実がある。受け皿となっている里親と児童養護施設の受け入れ体制を増やしているということだが、すぐに解決できない非常に難しい千葉県の課題だと思う。

代表質問の中でも児童相談所の環境の整備について取り上げたが、実際、エアコンが壊れているであるとか、浴室の配管がむき出しになっているとか、今すぐにでも対応できるところに予算がついていても、実際は中央児童相談所の天台においては2年度も改善がされていなかったというところを、やはり厳しく受け止めていただきたいと思う。
どこで改善のための取り組みが遅れているのか、予算があっても執行されない、担当職員の連携が悪いのか、それとも忙しすぎてなかなかそこまで手が回らないのか。

1つ1つの児童相談所から改善要望が出ているペーパーをいただいた。それについて、しっかりと今年度予算をもって改善をしていただきたい。現場任せではなく、しっかりと本庁の方でも、人手が不足しているのであればそこをサポートするであるとか、様々きめ細かに現場と連携をとっていただいて、ここで520日も過ごしているお子さんもいる。学校にも行けず、ずっと施設の中で過ごしている。そういったことをできることから、1つ1つ、子ども達のプライバシー保護、権利擁護に向けて、しっかりと改善をしていただきたい。

(入江委員)

病院局

諸般の報告・その他

医師確保・定着について

質問

こども病院の常勤医師数5名減について詳しい状況説明を願いたい。

(入江委員)

回答

こども病院の常勤医師数の減員の内訳は、自己都合による退職が3名、医員の任期満了が1名、レジデント医が1名である。

(山本経営管理課長)

質問

自己都合の3名が気になるが、個人情報で聞くことはできない。会派でこども病院を視察した際にいただいた資料では常勤医が48人、医員が28人、レジデント医25人とある。常勤医48名のうち3名減とは、現場にとって厳しい状況になっているかと思う。今後、この減員に対し、呼びこみなどの手立てを考えているのか。

(入江委員)

回答

自己都合でやめた医師3名については、医員から正規医師に任用替えをしているため、48名の正規医師数に変わりはない。その代わり医員とレジデント医が少なくなっている。

診療については今のところ、非常勤医師の方々に対応いただいており、ただちに影響はないが、医師の確保は喫緊の課題であり、引き続き、医局への働きかけやレジデント医の募集に努めてまいりたい。

(山本経営管理課長)

質問

代表質問において、県立病院の医師の確保と定着について質問したが、県立病院における研修医が定着しにくい原因の実態把握を行うという答弁があった。すぐにでもやっていただきたいことだが、具体的にどのように進めていくのか。

(入江委員)

回答

県立病院に現在来ている臨床研修医に対してアンケートないしヒアリングをして聞いていく予定である。今後、アンケートの規模や内容を早々に詰めてまいりたい。臨床研修医の進路についての考え方等直接伺い、傾向を捉えたいと考えているところである。

(山本経営管理課長)

要望

ぜひやっていただきたい。他県の事例だが、静岡県では臨床医一人一人が、次のステップでどこに働いているのか追跡している。それをみると4割ぐらいが静岡県に定着している。千葉県の県立病院の研修医制度についても、キャリアアップして戻ってきてくれるよう、環境づくりをしっかりと進めていただきたい。

(入江委員)

コロナ感染症5類移行後の対応について

質問

コロナ5類移行後の県立病院の対応について、何点か聞きたい。コロナ病床の補助金が5月8日以降に2分の1の金額となり、当面9月末まで続くということであるが、県立病院においてコロナ専用病床としてきた病床の運営について、9月末に向けてどう移行していくのか。

(入江委員)

回答

コロナの病床については、9月末までに従前の確保病床数の約3分の1を目標に縮減する旨の方針が健康福祉部から示されており、県立病院では、本方針を踏まえ、また、感染状況や通常医療とのバランスを踏まえながら、確保病床数を決定していくところであ
る。

(山崎経営戦略担当課長)

質問

私の手元の資料で、県立病院においてコロナの最大確保病床数が60床であったとあるが、この3分の1である20床程度にしていくということか。

(入江委員)

回答

60床という数字は、各フェーズの中での最大の数である。現在のフェーズにおける数字とは、違ってくるかと思う。委員の御発言のとおり、全体として、3分の1を1つの目標として病床数を検討しているところである。

(山崎経営戦略担当課長)

質問

新興感染症について保健医療計画の中に新たに盛り込まれる動きがあると聞いている。県立病院としても全体の病床確保の中で役割を果たしていかなければならない。新興感染症に対応するために、空調整備やトイレのある個室などの大規模改修によるインフラ整備が必須と考えられるが、各病院の現場の状況把握はどうか。また、今後の対応はどうか。

(入江委員)

回答

コロナ対応において必要となる設備について、病院の意見を聞きながら整備をしてきたところである。具体的には、換気設備の整備や生体情報モニターを増強して部屋の外からでも見える体制作りをしてきたところである。引き続き、コロナ対応で得られた知見を生かしながら、現状の体制を維持していきたいと考えているところである。

(山崎経営戦略担当課長)

質問

今の答弁では、各病院の現場で、十分であったのか、もっと改善してほしいなどの要望があったのかなどの状況が分からなかった。その辺の状況はどうか。

(入江委員)

回答

コロナ対応を含めて病院の施設整備については、各病院の現場の意見を聞きながら、必要性等を鑑みて整備をしているところである。

(山崎経営戦略担当課長)

質問

感染症用病床として各病院で陰圧室など特殊な換気システムを備えた部屋がいくつかあるかと思うが、状況について具体的に教えてもらいたい。

(入江委員)

回答

いわゆる陰圧対応ができる病床については、合計21床ある。病院毎の内訳は、がんセンター7床、救急医療センター1床、精神科医療センター1床、こども病院3床、循環器病センター5床、佐原病院4床となっている。

(山崎経営戦略担当課長)

質問

病院施設の老朽化が激しいところがあり、代表質問でこども病院を特化して取り上げた。佐原も築49年くらい経ち、循環器、こども病院など、施設の老朽化と狭隘化について、現場から声が上がっている。

大規模改修や施設整備の計画を病院は持っていないということで、代表質問でも採算性や現場のニーズを見ながら対応していくという話であった。新興感染症だけでなく、公的病院の役割がコロナを超えて期待が高まっている中で、災害対策として施設整備というところも考えなければいけないと思う。財政的な負担だけでなく、その点についての考えを聞かせていただきたい。

(入江委員)

回答

災害拠点病院の指定を受けている施設もあり、災害医療の継続という観点を含めて医療ニーズや採算性を十分精査した上で、現場の意見も聴きながら検討を進めていきたいと考えている。

(山崎経営戦略担当課長)

質問

代表質問でも重ねてお願いしているところだが、医師を確保する上でも、また、患者さんが集まる病院にする上でも、病院の大規模改修や建替は、待ったなしで進める必要があると思う。

経営改革プランを新たに検討していく段階と聞いている。その中で、こども病院、循環器病センター、佐原病院、こういった地域医療の核となる病院の将来的な病床機能、今の診療科の布陣でよいのか、地域の医療連携をどう進めていくのか。健康福祉部とまたがることではあるが、県の病院局としてどういった病院の形にしていくのか、限られた医療資源を適正配置して、地域の医療ニーズにこたえていくのか。
このようなことを経営改革プランの枠だけではなく、しっかりと考えていただきたい。将来ビジョンを明確にしなければ、大規模改修や建替えはできない。

現場からは将来ビジョンが見えないために、医療従事者が苦悩しているとも聞いているが、その辺はどうか。

(入江委員)

回答

県立病院それぞれのあり方については、県立病院が求められている役割や地域の状況を見ながら検討する必要があると考えているところである。

(山崎経営戦略担当課長)

意見

コロナの医療提供体制について、公立・公的病院が担ってきた病床数が県内で65%であった。他方、民間35パーセントである。公立・公的病院の機能をしっかりしていくことを財政面だけではなく、政策としてやっていかなければならない。健康福祉部と議論を進め、将来ビジョンを早期に示してもらいたい。

(入江委員)