長浜の観光・黒壁によるまちづくり再興(その2)
2月14日(金)
盆梅展を後にし、黒壁商店街に到着。
まちづくり役場のコーディネートで株式会社黒壁の前社長である笹原司朗
さんからお話を伺う。
今から400年以上前に豊臣秀吉が築いた長浜は、楽市楽座の朱印状が
明治まで続き、商人のまちとして栄えていた。
しかし、昭和40年代ごろから郊外型大型店の出店で中心市街地が衰退。
これは全国と比べて早い現象だったとのこと。
街の中心部には明治期に建てられた第百三十国立銀行長浜支店があり
黒漆喰の外壁から「黒壁銀行」の愛称で親しまれていたが、昭和62年に
取り壊しが決定。
これを取り壊されてはおしまい。何とか取り戻してまちを活性化しようと
民間企業8社と長浜市による出資総額1億3千万円で第三セクター
株式会社黒壁を設立した。
それまで地場産業にもなかったガラス事業を核とし、ガラス館と
ガラス工房、レストランの3店舗で営業を開始。
これが平成元年の商店街の様子
空き店舗が100軒くらい残っていた。
その後、古い建物と新しいガラス文化が来街者を増加させる起爆剤となり、
現在では200万人近い観光客を誘致している。
成功の秘訣は、大企業と競合せず、「歴史性」「国際政」「文化芸術性」
という大資本にまねのできないものを内在する事業を展開していると
いうこと。
経済効果は、200~200億円だとか。
中心市街地活性化事業のための補助金ももちろん使ったが、その根本には
まちの文化があり、町衆の心意気があったからこそまち興しがうまく
いったのだ。
一度、二度とまた訪れたくなるリピート率が高いというのもうなずける。