千葉県生涯大学校&東葛定時制高校へ
2月15日(月)
午後2時に流山にある生涯大学校に到着。
生涯大学校の話は、会派メンバーである流山の小宮さんから話を
聞いていました。
しかし、地元佐倉に生涯大学校はないため、これまでは無縁の存在でした。
県の行革の流れで一時は廃止もありとなっていましたが、
引き続き今後のあり方について議論がなされています。
東葛飾学園の河野学園長に出迎えていただき、早速地域活動学部の
「学級自主講座」の授業、漢詩・漢文入門の教室にお邪魔しました。
小宮さん、山本さんと漢学者の丹治喬山先生(東洋大学国際地域学部)
から、「漢文とシソウ」「典故」や「論語」について、とても興味深いお話を
伺うことができました。
とても「深い」内容だったのですが、漢文を学ぶと三つのシソウが養われる。
1.思想 2.志操(かくあるべきという志、多様な価値観)
3.詞藻(語彙の豊かさ、表現力)というお話が特に印象的でした。
お話も面白く個性溢れる丹治先生。
書ききれないので省略しますが
「昔の人の心は深い。現代の進歩に懐疑的になる」とは丹治先生の談。
教養を深めることの意味を再確認することができました。
その後、地域活動学部の9人の方々と1時間ほど意見交換。
県からは高齢者福祉課の職員さんが二人同席し、
熱心に耳を傾けていました。
なぜ生涯大学校で学んでいるのか、現在のカリキュラムはどうか
地域でどのような活動をしているのか等々、忌憚ないご意見を
伺うことができ、とても有意義でした。
全員男性でしたが、今後の地域社会への思いやご自身の生き方に
真摯な姿に学ぶところ大で、行動力のある素敵な方々ばかりでした。
女性の参加者がいなかったのが、ちょっと残念でした。
こちらには3.4年前に「中高一貫校」導入の聞き取りで
一度お邪魔したことがあります。
南門を入ると今年4月開校となる中学校の立派な校舎が完成していました。
約束の夕方5時ぎりぎりの到着となってしまいましたが
須田校長先生、三木副校長先生から定時制高校のご説明をいただきました。
今の時期は、3・4年生が卒業時期なので1・2年生の授業が中心とのこと。
生徒たちの就労状況はどうですか?と尋ねると
正規は3人、常勤アルバイトが80~90人、アルバイトが40~50人
何もしていないが70~80人とのこと。
卒業後については、大学・専門学校進学が47人中12人、
新規就職が11人、その他現在の仕事を継続や決まっていない等。
予想以上に安定した仕事に就くことが難しい現実を目の当たりにしました。
夜間定時制の時間割は、1限が午後5時10分~4限の午後8時55分まで。
2限目の午後6時の授業を見せてもらいました。
紅一点の女学生がはきはき正解を答えていました。
オーストラリアで起こる「モーニンググローリー」と呼ばれる雲の発生
メカニズムやアインシュタインが予言した「動力波」についてなど
実生活に密着した事柄を生徒たちに親しみやすく問いかけていた先生と
それにぶっきらぼうに、でも関心を向けて答えていた生徒とのやり取りが
ほのぼのとしていて、とても暖かい授業でした。
バレーボール、バスケ、バトミントン、卓球など、思いきり身体を動かしています。
そのほとんどが10代の子どもたちです。
2限が終わり、午後6時45分からが夕食の時間です。
生徒より一足早く私たちは、給食室に移動。
昨年4月からの給食廃止により、コンビニの出張販売となった様子を見学
することが一番の目的でした。
学校近くのコンビニからいろいろな種類の商品が並べられましたが
やはりバランスの良い食事にするためには、800円ほどかかりそうです。
数学の授業で活発に答えていた女の子はスープを購入。
電子レンジで温めているときに話しかけ、いろいろと教えてもらいました。
このような肉食系も人気があるとのことですが、これだけではバランスが
とれた食事にはなりません。
食べ盛りの子どもたちの身体にも心にも栄養を与えられるような給食に
勝るものはないのでは?
何を買っていったのか、遠目で確認してみましたが、おにぎり1個だけ、
唐揚げ1個だけという男の子も少なくなく、給食室で食べていたのは
わずか2・3人だけ。
かつては暖かい給食を生徒や先生が一緒にわいわいがやがやと
食べていた風景写真を見たことがある給食室。
その広い部屋は閑散とし、冷え切っていました…。
その後、子どもたちのいる教室も見せてもらいましたが
友達とおしゃべりしながら食事する姿がある中、机につっぷして寝ている
子どもたちの姿も少なからず目にしました。
仕事で疲れているのかな?
この後、晩御飯は食べれるのだろうか?
その姿が頭から離れず、このブログを書いています。
あの給食室は今年4月から新しくできる県立東葛中学の子どもたちが
使い、デリバリーの給食が出されるとのことです。
中学生と夜間高校生の接点は時間的にもカリキュラム的にも
ないかもしれません。
でも、新しくできた立派な中学校の校舎と体育館は
夜間高校の子どもたちにどのように映っているのでしょうか?
この千葉県で希望格差社会をつくってはならない。
そのためにも、夜間定時制高校の給食は全面的に復活すべきだと
強く思います。